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彷徨うおっさん132 おっさんが支持しない可能性の高い候補者(自論)(後編)

 前回は、おっさんが支持しない可能性の高い候補者について「襟を正す系」を挙げ、その理由を詳述した。
 最終回の今回はその続きとして、「緊縮財政系」「原発反対系」について述べたい。

※ ここからの2つは、理屈に諸説ありで、根深い思想も含まれる問題である。前回冒頭でも述べたが、あくまで個人の意見であることをあえて改めて強調しておく。その上で、一つの判断材料としてお読みいただきたい。

<緊縮財政系>


 借金けしからん。国家財政破綻だ。ギリシャのデフォルトだ。夕張を見ろ。

 このように大騒ぎしてばかりの政治家にはハテナと思う。そりゃ大げさだ。本心でそこまで思っているのかと。金勘定できるのかと。

 無論一般国民の立場からすれば分からなくもない。
 ギリシャのようにユーロ圏に入って穴を突かれる形になるとデフォルトもあるにはある。また、夕張は流石に厳しい運営だった。借金を返さなければ自治体もお取り潰しという発想は、単純ではあるが決して間違いでもない。 

 だが、企業会計を知っている人からすると、借金は必ずしも悪いものではない、話が単純すぎると感じるはずだ。


 また、国債を発行しても、それを買う人の大多数が日本国民であれば、財政破綻しないとも言われている。
 むしろ赤字国債の拡大は、大雑把に言って経済成長の痕跡であるという認識を示す有識者すらいる。
 おっさんは財政や会計の専門家とまでは言えないが、それでもこれらを踏まえて借金が絶対悪だとはさすがに思えない。

 また、財務省の統計によれば、直近2年間において、税収は過去最高を記録している。

 無論楽観はできないが、緊縮に明け暮れた数十年において、国内の経済は完全に冷え切っている。これ以上国力を損ねてまで、国債(借金)の償還ばかりを重視し、増税増税規制規制とするべきであろうか?
 現状維持ではなく、令和に入った今、何かの決断が必要におっさんは思う。

<原発反対系>


 原発は危険だ。3.11だ。チェルノブイリだ。世界唯一の被爆国として原子力利用は看過できない。処理水問題許さんぞ。

 被爆者被災者なら当然の主張だとは思うし、そこは責められ無い話でもある。だがこれも基本的におっさんはハテナだ。
 
 稼働停止している部分を含めて、現に原発は国内に多数存在する。それを最終的にことごとく止めるとして、今後どういう道筋で是正していくのか、原発反対派の中で具体的・現実的な意見を述べている政治家や有識者は少ない。

 一方で停止された原発の代わりに、石油や石炭をジャブジャブ燃やして、エネルギー自給率(金額ベース)はかなり低くなっている。
 つまり、国際情勢の影響を受けやすい状態になっている。ライフラインなのに。。。また、クリーンエネルギーの割合増を急ぎすぎて、電気代もどんどん高くなっている。このままではますます経済がおぼつかないだろう。

 確かに原発はリスクがある。だがメリットも大きい。 

 CO2の排出で言えばかなりクリーンなエネルギーであるし、安定的に比較的安価な電力を作り出せる。

 3.11以前は電力供給の2割を原子力が担っていたのだが、現在(2022年の最新統計)は5%弱となっている。代わりに高価でCO2排出が多くて、枯渇の恐れもある火力がその穴を全て埋めることになったが。。。この間環境対策として、レジ袋だの、紙ストローだの、クールビズだのと日本は本質から逃げていた。

 それ以上に、現に存在する原発を使い潰さずに眠らせるのは感情論でしかないともおっさんは思う。

 経済資源という観点は当然として、単純放置は安全面も好ましくない。むしろ火を入れて技術者がメンテナンスを続けた方がかえって安全にも思うのだ。

 また、将来の核融合の導入や、低排出核燃料、そのた新エネルギー開発の基礎研究に係る芽を摘み取ってしまうように思う。技術立国日本は今は昔の話とはいえ、その誇りが少しでも残っているならばやはり、原子力技術の維持と、可能性の確保は怠るべきではないだろう。今からだって遅くはない話だ。

 いつだってメディアの意見は技術的視点が不足しすぎている。感情論ばかりで一体全体なにをやっているのだろう。

<支持すべきではない人や考えは各々ある筈だ、だから議論と考察が重要に思う>


 色々述べてきたが、支持すべきではない人や考えには、少なくとも騙されて投票しないようにしたい。おっさんの意見がどこまで共感がえられ、参考になるかは分から無いが、かくも真剣に投票してもらいたい。

 思想は人それぞれなので、おっさんの考えが絶対ではない。だが、流されずに自分で考えて候補者を選び、毎度後悔のない選挙を、我々有権者は心がけるべきだろう。そうすれば、政治家だって油断しなくなる。

 どうかより多くの有権者に政治参加をしていただき、議論しながら、より純度の高い民意を政治に反映させたいものである。

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