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シンガポール旅行記1日目-1「飛行機に感動する」編

前回の話


登場人物
◯私…英語が全く話せない。大学受験で勉強した英単語は部分的に覚えているが、それも既に10年程前の記憶である。
◯夫…英語力は自称中学生レベル。昨年ひとりでふらっと台湾旅行に行った経歴を持っているので、私より海外レベルが高いのは確か。

初めて国外線に乗る

いよいよ初めての海外ということで私は大変わくわくしていた。
シンガポールは年中28度前後で気温があまり変わらない為、私達が行く1月の気温とは真逆である。
寒暖差は若干心配していたが、幸いにも出発日は暖かい朝だったので半袖の上にもこもこのセーターを着ていく作戦で乗り越えることができた。

飛行時間は大体6時間〜7時間だ。
格安飛行機を選ぶ選択肢もあったが、夫が飛行機酔いしやすいこともあり快適さに課金することにした。
とはいえクラスを変えて乗る程の度胸も経済力も無いので、私達はシンガポール航空のエコノミークラスを選んだ。

飛行機に乗る前には厳重なチェックが行われる。
私は搭乗自体が数年ぶりだったので国内線も同じだったかは忘れてしまったが、荷物検査のときに通るゲートで両手を挙げてチェックされたのはテンションが上がった。えー、洋画じゃん…!と思った。
飲み物のフタを開けてしまうと荷物検査で回収されてしまうと聞いていたので、朝からペットボトルは飲むのをこらえて荷物検査に通したら普通に回収された。どうやら国外線は開栓の有無関係なく液体はすべて回収されるらしい。私達はお金を払って喉の乾きを我慢しただけの人になった。

シンガポール航空の席と席の間はまあまあ広かった。私は格安航空にしか乗ったことが無かったので様々なサービスにいたく感動した。
まず飛行機に乗るタイミングでイヤホンが配布される。驚いた。確かに最近はワイヤレスイヤホンが主流なので「映画を見ようと思ったらイヤホンが無い」という自体に陥る人は多いかもしれない。これを1人ずつに配るなんて手厚すぎる。因みに私は『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』を見た。

それから飲み物のサービスも頻繁にあって、これにも感動した。種類も豊富だし、いつでも頼んでオッケーというスタンスだったので有り難かった。しかし飲み物では追いつかない程飛行機が乾燥していた為、乾燥防止のマスクを持参した方が良かったかもしれない。私は基本怠惰なので予防する気力が沸かず、喉が砂漠状態になっても気持ちだけで耐えた。

飛行機に乗って3時間程経った頃、お待ちかねのご飯タイムがやってきた。これも国内線ではなかなかありつけない貴重な体験である。
夫はこのもぐもぐタイムに対して「飛行機内唯一のイベントだからゆっくり食べなければ…!」と意気込んでいた。確かに途中でショータイムとかは無いので、これが最大のイベントに値する。

私は噂に聞く「ビーフオアチキン?」を想像していた為「チキンって答えるぞう」と身構えていたのだが、早々に日本人であることを見破られ普通に日本語で聞かれた。
私達夫婦はかなり日本人顔らしく、以降シンガポールでも全然日本語で話しかけられた。

因みにご飯は「ビーフオアチキン?」ですらなく、ちゃんと料理名で聞かれたので私はハンバーグを食べた。
夫は鶏の照り焼きか何かを頼んでいたのだが、パンと米と蕎麦が付いてきてたまげていた。炭水化物を過剰摂取した夫はその後すぐ眠りについた。ギャグ漫画の眠らされ方である。

私のハンバーグも米の代わりに大量のポテトが入っていた。

機内食はYoutubeで食べている動画を見たことがあったが、実際に食べてみると想像を超える美味しさで嬉しかった。
しかもデザートにハーゲンダッツまでついてきて驚いた。何故そんなに太っ腹なのか…!?流石にお腹が膨れたので、クラッカーは持って帰った。貰えるものは貰って帰るのだ。

とにかく飛行機のサービスは手厚く、動くホテルのようだった。着陸30分ほど前から何故か私のモニターだけ付かなくなったが、それ以外は平和的にシンガポールに着陸した。

私が飛行機に乗っている間一番心配だったのは、やっぱり「飛行機のトイレに行きたくない」という問題である。
結果的に日本の空港で直前にトイレに行き、カフェインを控えることで行きの飛行機トイレは免れた。途中眠りについたのと、仕事柄長時間の我慢に慣れているのが功を奏した。どうやら私の勝利である。

次回予告、空港のトイレに行きます。
つづく。


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