マガジンのカバー画像

まとまらない吐露

9
雑感とろとろ垂れ流し。 根拠も論拠もない。
運営しているクリエイター

記事一覧

よわり目にたたり目の泣きっ面に蜂

よわり目にたたり目の泣きっ面に蜂

自転車通勤をしています。

河原の道を、自転車で、走ること片道20分。雨が降ろうと風が吹こうと、エッチラオッチラ、ペダルを漕いで毎日往復。



7月某日。

スギ薬局に寄ってファブリーズを買って、ローソン100で冷凍枝豆を買って帰る道すがら、自転車の後輪がパンクしているのに気がつきました。確かめてみるとタイヤ表面に穴が空いている。

『めんどくせーなー』と嘆き節でつぶやいて、でも自転車通勤をし

もっとみる
私の住む町には本屋がない

私の住む町には本屋がない

私が住んでいる町には本屋がない。

ちょっと雑誌でも買おうかと思ったら、電車でひと駅の隣町まで行くか、いっそのことに大阪梅田まで出かけて行くか、の選択肢になってしまう。

雑誌1冊の買い物のために、仕事と休日の兼ね合いで出かけるスケジュールを組んだりしなければならず、出不精の私にしてみれば、それはとてもわずらわしいことなのです。



駅前の本屋が3ヶ月ほど前に店を閉めてから、私が住んでいる町に

もっとみる

大人の階段

今朝、私の住む関西地方の空は晴れていて、洗濯物を干していた午前8時頃、4階のベランダから見下ろした道路は小学校の通学路。ランドセルの女の子がふたり、雨傘を手に提げて登校しています。

母『○○ちゃん、カサ持って行きぃや』
娘『なんで?晴れてるやん?』
母『昼から雨降んねんて。いいから持って行きなさい』
娘『はーい…』

そんな母娘の会話を想像しました。

大人になるっていうことは、天気予報を見て、

もっとみる

軟弱な声帯【エッセイ】

今日も昼休みの休憩室であの人たちは、のべつ幕なしに喋り続けている。小学校の教室ほどの大きさの休憩室の端と端にいても、余裕綽綽で聞こえるほどの声量で喋っている。本人らはヒソヒソ話しているつもりの声ですら、時々には聞こえてきてしまう。あの人たちが日々震わせている声帯に比べたら、私の声帯なんて全然使われていない。

使い減りのしていない声帯は軟弱な声帯。

中学校では野球部に所属していた。
新入部員には

もっとみる

交通事故のニュースやっててん

「アレは、何なんやろね」

「なんやいな?」

「さっきのテレビ。交通事故のニュースやっててん」

「ほう。やってたな。自転車の男の子が車とぶつかった言うて。かわいそうにな」

「そやねん。いたましい話やねん」

「なにがそないに気になんねな?」

「事故現場の画をな、映すやろ。ぶつかってめちゃめちゃになった自転車なんか映しよんねな。アレ、なんのつもりで映してんねやろな思て」

「そらやっぱり、事

もっとみる

猫の日③【エッセイ】

無責任な私は猫を飼わない。
飼ってはいけないとの自覚がある。
そんな自覚もまた、
手前勝手に何言うとんねん、
なのだろうけれども、余っぽどの覚悟が無いかぎり猫との関わり方においては、深入りしない。遠くから眺める。

それでも猫好きを自称して、
いつでも探してしまう、どっかに猫の姿を。
それで、"かねこ歯科"の看板に、ハッと反応したりする。
猫番組は観てしまうし、各種SNSでフォローするのも猫関係が

もっとみる

猫の日②【エッセイ】

大学生になった私は一人暮らしを始めた。
マンションの自転車置き場に猫がいた。
小柄で若い雌のサビ猫。
互いに顔馴染みになった頃合いに、サビがエレベーターの中までついて来てしまった。
私はときめいた。
そのまま部屋まで連れて帰り戯れる。至福。
けれどもペット不可マンションである。ずっと部屋に置いておくわけにはいかない。
暫くの後、私はサビを連れて下り、自転車置き場でその日は別れた。

私の部屋は5階

もっとみる

猫の日①【エッセイ】

小学校低学年の頃。
いつもの仲間と遊んでいたところに子猫が現れた。珍しがって皆んなで、これでもかっていうくらいに、撫で回したり追いかけ回したりしただろうか。とうとう子猫は道路の側溝に逃げ込んでしまった。行き止まりのフタ付き側溝の中で子猫は縮こまっているようだった。
ちょうど日が暮れ時でもあり、帰ろうかとなったけれども、子猫を放ったらかしにはしとかれへん。誰が言い出したのか、ここをこの子の家にしよ。

もっとみる

わたくしは

無口な人間である。

職場に出れば「報告連絡相談」の場において話をすることはあるけれども、その他で声を発することといえば「おはようございます。お疲れさまです」ぐらいのものだ。

雑談をしないのである。

けれども頭の中までがいつも無言というわけではなくて、百万言が脳内を暴れ回って収拾がつかなくなってしまうことも、ままある。

例えば仕事上での不平不満である。
あるいはアレチウリのことである。
また

もっとみる