『整体対話読本 ある』を読む(2)

趣味というのではなく、自分のライフワークとして、絵を描くとか、詩や文章を書く、何か表現しようとする人の話を聞いたり読んだりするのが好きだ。日常生活と創作にどう折り合いをつけているのか、あるいはそんな風に分けては考えないのか。でも現実には経済、時間、限られたエネルギーをどう使うのか問題というのは誰にもある筈で、個人的にはとても興味がある。

『整体対話読本 ある』の、「つくる人」の章から、以下引用。

(前略)我慢したり耐えたり、辛いと思っても何か自分に引っ掛かるものがあったらそっちを優先させるという方が、特につくる人においては大事な感覚で、そういう覚悟みたいなものは多分、プロの人はみんな持ってる感覚だと思います。それがなかったら自分はいなくてもいいと思うような、なんかそういうあの、覚悟。

聞き手 鶴崎いづみ 話し手 川﨑智子 『整体対話読本 ある』 土曜社 (二〇一九年刊)194ページ

そうありたいものよりも、そうなりたくないものの方はどんどんやめてくっていうのが一つ、楽になる方法だと思います。煮詰まる事がないように、体の負担にならないように。それより自分が気になるものに時間を割いてください。そっちの方がよっぽどストレスからの回避も出来るし、あの、馴れ合いってものに自分が気を削がれてるのなら、集中できない訳だから、一本にしていくっていう。(中略)だからやっぱり自分にとって表現ていうものが重要であれば表現に、自分を一本、ポンとこう向けさせてあげる時間は重要です。これが分散してたら分散した分の表現にしかならないんだから。ここはグッと一個の表現に逃げないで向き合うと。これは辛いけれど、それを選ぶと考えなくて済むから、それ以外の事を。

同上 195ページ

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