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第二回 福井歴史探訪の旅~2017年取材の記録~前編

前回に引き続き、今度は福井歴訪の二回目となる2017年8月、コミック版 日本の歴史「松平春嶽」での取材スナップをご紹介します。

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前回は上越新幹線で東京から金沢へ抜けてそこから福井入りしましたが、今回は東海道新幹線で米原まで行き、敦賀を目指しました。敦賀には尊皇攘夷を掲げて幕末に挙兵した水戸天狗党・武田耕雲斎の墓があります。

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耕雲斎の像と墓所です。

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朝廷に直訴しようと京都を目指した水戸天狗党の一行はこの敦賀の地で捕まり、幕府によってニシン倉に監禁されたのち処刑されてしまいます。そのニシン倉は水戸烈士記念館として今も残されています。(「松平春嶽」第三章より)

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敦賀を後にした取材班は海沿いを北上します。この日は晴天に恵まれて福井の海もきれいに撮れました。

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途中、春嶽公ゆかりの河野へ。

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ここ河野は「北前船」の寄港地として栄えた地区で、旧家の屋敷や蔵などが当時の姿そのままに残されています。

IMGP5304モチノキ

河野浦の北前船主の屋敷へ案内されました。この地区では商売繁盛や家内安全を願って庭にモチノキを植えるのが習わしで、この家を訪れた春嶽公は庭のモチノキを見て「冬青舎」の扁額を家主に贈ったということです。

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次に向かったのは今庄宿です。(「松平春嶽」第一章より)

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領内をくまなく視察して民のために何ができるか自問自答した春嶽公。そんな情景を想像しながら作画に反映させることができたように思います。

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しばらく道なりに進むと文政の道しるべが見えてきます。右は北陸道で敦賀・若狭方面。左が北国街道で伊勢・江戸方面です。今庄宿では水戸天狗党が柱に刀傷をつけたという京藤甚五郎邸も見学しました。

IMGP5398萬慶寺

鯖江では旧藩主・間部家の菩提寺である萬慶寺を訪問し、住職から貴重なお話を伺うことができました。本堂内の天井画は大老・井伊直弼と共に安政の大獄を推進した七代・詮勝の作で、そのスケールの大きさにしばし見とれていました。(「橋本左内」第五章より)

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そして、鯖江といえば「サバエドッグ」ですね。割り箸に巻き付けたスティック肉巻きおにぎりをサクサク衣で揚げてソースカツにしたもので、たいへん美味しゅうございました。

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鯖江から福井市街地を抜けて北上し、たどり着いたのが三国湊。ここも北前船の寄港地で、風情漂う町並みが印象的でした。

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三国湊の老舗料亭で夕食です。とにかく海の幸が新鮮でこの上なく美味でした。福井は日本酒も最高です。こうして初日の取材が無事終わりました。

IMGP5455三国神社

翌日はあいにくの驟雨で、東尋坊や丸岡藩砲台跡には行くことができませんでした。雨の中、三國神社へ。ここは春嶽公が祀られている木立神社が併設されている厳かな雰囲気漂う場所です。写真もたくさん撮影させていただきました。(「松平春嶽」第五章より)

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三國神社木造神馬像です。実に精巧に作られています。この後も三国湊の名所を取材して回りますが、一回の記事では収まりきれませんでした。前後編二回にわけてお届けします。今回も取材にご協力いただいた関係者の方々に御礼申し上げます。

【第二回 福井歴史探訪の旅~2017年取材の記録~後編へ続きます】

#この街がすき


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