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書店は薬局

胃薬が効かなくて困ってたんです。

ガスター10もムコスタもタケキャブもその場しのぎくらいにしかならなくて、胃腸科に行っても胃潰瘍とかになってるわけでもなくて、「ストレスですかねえ」とか言われてもっとストレス溜まって、ついに人生で初めて手を出したんですよ。漢方に。そしたら、ケロッと治りました。ケロリンです。ケロリーノ・サンドロヴィッチですよ。ちなみにケラリーノ・サンドロヴィッチもポール・ボネもイザヤ・ベンダサンも日本人です。

わたしはビジネス書を作る仕事をしていますが、「本はビジネス書しか読まない」とか「ビジネス書だけは絶対に読まない」と言う人もいて、妙な垣根を感じます。「ビジネス書を読んでる奴はダサい」とか「文学ばっか読んでるやつはキモい」とか、「ビジネス書など本ではない」などと極論を言い出す人もいて、読まなきゃいいだけじゃんと思うんですけど、なぜ言いたがるんでしょうね。

で、「安中散加茯苓」を飲みながら思ったんですけど、ビジネス書って、西洋医学の薬みたいなものなんじゃないでしょうか。「この病気にピンポイントに効く」と謳う本。だから再現性とエビデンスが重視され、そうでない本は糾弾されます。何の保証もないようなことを、あたかも再現性があるかのように謳ったり、再現性のない本をくさすような本が増えると、ビジネス書全体が毛嫌いされます。『最新医学で一番正しいアトピーの治し方』という本を作ったときに私はそれを痛感しました。

それに対して、文藝や絵本などは温泉とか漢方のようだと思いませんか。

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