エラトステネス
古代ギリシャの学者たちの多くは世界は丸いと思っていた。
大きさは誰にもわからなかったが、
前3世紀になるとアレクサンドリア図書館の館長であった
エラトステネスは地球の大きさを測る独創的な方法を思いついた。
エラトステネスはエジプトのシエラ近くには
他とは違った井戸があると聞いていた。
毎年、1年で日が最も長い6月21日の正午になると
太陽の光が井戸の底まで届くという。
つまり、太陽が井戸の真上に来ることを意味した。
エラトステネスは真北にあるアレクサンドリアでは
太陽光が斜めにさすに違いないと考えた。
太陽が真上からずれている角度を測定すれば、
地球の大きさを測ることができると踏んだのである。
エラトステネスの理論結果から導かれたのは
地球全周を3万9700キロと推定した。
今日も、エラトステネスの理論と同じ原理が使われており
最新の装置で測定した結果4万75キロと推定されている。
そして、エラトステネスは世界の残りの部分は広大な海で
覆われていると考えていた。
この考えに触発されたのが、クリストファー・コロンブス
である。彼は1942年にあの有名な航海に出ることになった。
他にも、エラトステネスは「経度」「緯度」「音階」「素数」など
現在も使われている概念を提唱している偉人の1人である。