朝5時と漏電と怒鳴り声
タイトルが全てっちゃー全てなんだが、記録しておく。
ついさっき…と思ったけど、もう3時間近く前だな。朝5時に母が申し訳なさそうに私を起こしにきた。「電気がつかなくて、お父さんがどうにかしろって騒いでて、悪いんだけどちょっと見てみてくれない?」
ブレーカーは上がってたけど漏電ブレーカー?が落ちてて、調べながら確認したら家の一か所で漏電が起きているらしい。私は別に電気工事関係の知識があるわけでもないから、スマホ片手にあれこれ調べながらやってたんですわ。
そうしたら父が、まあ怒鳴るわ怒鳴るわ。
「おせえ!」
「馬鹿野郎!早く直せ!」
「下のスイッチだよ、下を全部切るんだ!」
「何でつかねえんだよおおお!」
「馬鹿野郎!バカバカバカバカバカ!」
「お前がー!遅いー!」
…っていうのをね。自分の専門でも何でもない事を、朝5時に眠い目こすりながら調べてる最中に横から浴びせられてね。まして私は怒鳴り声とか大声が本当に苦手でね、もう辛い苦しいを通り越して虚無になってた。
私は虚無になってたおかげで、「馬鹿野郎!」→「はーい馬鹿でーす(調査続行)」って流してたけど、頭はそういう風にすごく冷静に受け流してるのに心臓がものすごくバクバク鳴ってて、大声に恐怖を覚えるという反射は私の身体に染みついてるものなんだなって妙に冷静に考えてしまった。
反対に母は逐一まともに相手にしようとするから、「馬鹿ってどういうこと!?」「今調べてるんだから、遅いとか言わないでよ!」とくってかかる。それでまた父の機嫌が悪くなって…の悪循環。
そのうえ父は、母が虫と戦ってる時に誤って報知器?に殺虫剤をかけてしまったのが原因だと言い張って「抜け!それをー抜けって言ってんだよおー!抜いて持って来い!」と叫ぶ。報知器はコードがカバーで覆われていて、電源は抜けるけど動かせない、と伝えたら「外せ!カバーなんか外したらいいんだよ!」だって。
父は、電気工事士の資格を持ってたから、自分なら何とか出来ると思ったのかもしれない。でも報知器の電源まわりを調べても結局何もなかったので、ただ何かの所為にしたかっただけなんだと思う。
幸いにもご近所に「専門じゃないけど電気工事の知識もあるよ」って方がいて、土曜の朝っぱらだというのに助けを求めたら来てくれて、リビングの一か所が漏電していることが分かった。「今日も仕事なんで起きてました」とは言ってくれたけど、それでも朝6時半から人の家の調査検査させるなんて申し訳なさすぎた……めちゃくちゃ助かったけど。菓子折り準備するわ。
2,3年前、父が大声を出すようになったばかりの頃、心療内科の先生に「怒鳴られてすごくショックだったのに、言われた内容とか細かいことは覚えていない」と話した。ショックな、衝撃的なことだったらむしろ事細かに覚えているんじゃないかって思って。
先生からは「人間の防御反応として、ショックだったりすごく嫌だったことは記憶に深く残さないという性質があるから、おかしなことじゃない」と言われてすごく納得した。フィクションでよくある「ショックな出来事を受け止めきれず記憶喪失になる」っての、あり得ることだよなあ…と思ってる。
だから、今日のこともきっとすぐ記憶から薄れると思う。だからここに書き残す。またひとつ、父の段階が進んだような気がすることの証拠として。この1週間で3,4回排泄(小)に失敗していて、ちょっと急に増えたな何だろうなと、母と頭をひねっていたところだった。
老いもそうだし、父の難病のことも、ケアマネさんからは「改善の見込みはない」と言われている。こういうことを、段階が進んだと思うようなことを、これから何度も経験していくんだろう。しんどいなー。でも母の方が辛いだろうし、母がいるおかげで一人じゃないから、やるしかないよなー。
奇しくも明日は父の日で、プレゼントしようと思って編んでいる、がま口型財布がまだ全然仕上がっていないから、仮眠とった後に少し進めよう。