こん

主に小説や面白記事を、書く、読むしたいと思ってnoteをはじめました。 これからよろしくお願いいします。

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最近の記事

共感ってそんなに大切?「○○もしらないの?」と言ってくる人へ

noteのみなさん、こんにちは 今回は少し小説から離れて、最近思う「共感ってそんなに大切なの?」ということについて話していこうと思います。 認知度の高いアニメ、漫画。 そういうものは多くの人の共感の的になりやすいですよね。 集団生活では「同じ好み」は人との新しい繋がりを生むことのキーワードとしても知られています。 しかし、最近アニメや漫画のファンの方のテンションについていけず疲れを感じてしまっています。 好きなものがあるのは良いことだと思います。 好きなものを他

    • 月夜の廃ビルの屋上で。(短編!すぐ終わる)

      満月が、驚くほど綺麗だった。 それはもう、一度見れば、二度と目が離せないほど。 こんな都市の上でも、どんなイルミネーションよりも、街灯よりも、信号よりも、看板よりも、車のライトにさえ負けず、輝いている。 思わずタクシーの運転手に「ここで止めて下さい」と言ってしまった。 車から出れば、夜風が心地よく、頬を撫でてくる。 月夜の街は意外にも暗く、月に明かりを吸い込まれてしまったみたいだった。 その暗い街を、月のよく見える場所を探して歩いていく。 上を見ない日本人とぶつ

      • さっき思ったのですが、 単純な思いつきですが 家に帰って来て 「お疲れ様」って。 ただそれだけ言ってくれる存在がいればいいなーって。 友達でも恋人でも家族でもなくても。 それだけで結構楽かもって。そういうの大事かもって。 というわけで、noteの皆さん、今日もお疲れ様です!

        • ギターと夕日(短編小説。五分で読めます)

          「違うんだな~」 ギターを片手になにやらボソボソと呟く女子中学生と猫が睨めっこをしている。 「違うんだって。なーんか違うの。何が違うか、猫ちゃん、分かる?」 猫に話しかけているが、人の言葉が分かろうはずもない猫は動きを止めて警戒するばかり。 「んん~」 眉間に皺を寄せたまま、猫から視線を外して、ポロン、とギターの弦を親指でなぞる。 「違うんだよな」 ともう一度、今度は小さく呟いた。 日差しが肌を刺す。 頬には汗が伝う。 それでもギターを弾く手を、彼女は止め

        • 共感ってそんなに大切?「○○もしらないの?」と言ってくる人へ

        • 月夜の廃ビルの屋上で。(短編!すぐ終わる)

        • さっき思ったのですが、 単純な思いつきですが 家に帰って来て 「お疲れ様」って。 ただそれだけ言ってくれる存在がいればいいなーって。 友達でも恋人でも家族でもなくても。 それだけで結構楽かもって。そういうの大事かもって。 というわけで、noteの皆さん、今日もお疲れ様です!

        • ギターと夕日(短編小説。五分で読めます)

          家で夜を越せない人 (短編小説、五分で読めます)

          幸福な話を読む。 出来るだけ、現代とかけ離れた内容で、出来るだけ、自分と重なる主人公の話を。 家で独り、寂しく読むには、本ではあまりに孤独を感じてしまうから、公園に出向くことにする。 夜道を照らす街灯からはブブっと虫の羽音がする。 右手に持ち重りのする本をもって、一人、コンクリートを踏んでいく。 月夜は綺麗だ。 朝の世界は煩わしいけれど、夜の世界は驚くほど美しく、私を調子に乗らせる。 しばらく行くと、トンネルがぽっかりと口を開けていた。 右横の看板には「夜光ト

          家で夜を越せない人 (短編小説、五分で読めます)

          闇夜の列車(短編)

          嫉妬、醜さ、汚れ、疲れ そんなくだらないもので汚れた私 そんなくだらないもので私を汚したアナタ、環境 そのどれをも憎むことも恨むこともできず、ただ今日も呆然と過ごしている。 呆然と空を見ている。 呆然と、公園のベンチに体を委ねている。 たったそれだけの私って何なのだろうか。 私はどうなってしまうのだろうか。 結局、自分の心配しか頭にない私を、ため息の代わりに鼻で哂ってみた。 そんな私を、空が、この澄み切った青が、限りのない空が嘲笑った気がしてハッと息を止めた

          闇夜の列車(短編)

          (すぐ終わる)短編小説 知らず知らず

          彼女のことを、大嫌いな彼女のことを、なぜか今夜も思い出す。 好きな人より、嫌いな人が目につくのは、不思議なようで必然らしい。 長所よりも、短所。 そういう目の持ち方しかできない。 今夜は特に、自分の短所や、過去の恥ばかりが思い出されて胸がむかつく。 そして、私よりも性格の悪いはずの彼女がチヤホヤされているのが悔しくて、羨ましくて……。 そう思う度に自分がすさんでいくようで、ずるい自分が見えるようで……。 何を考えても悪い方にしか向かない。 たまらなくなってパソ

          (すぐ終わる)短編小説 知らず知らず

          [短編] 記憶を消す、あつらも消す?

          消去 消去 消去 「Backspace」を押すカチカチという音ともに消去する「忘れたい記憶」。 私の「消しさりたい記憶」を「消す方法」。 それが、「Backspace」を押すこと。 いつの間にか身についていた「消去方法」は私の精神を安定させてくれていた。 消して 消して 消してしまえば、何も恐れることはない。 今朝、友達に言われた 「君は逃げすぎだ。都合の悪いことばっかり忘れて。卑怯だよ」。 消去 塾の教師に言われた 「君はこんなこともできないのか

          [短編] 記憶を消す、あつらも消す?

          勢いだけで書いた話。誰かの励ましになればいい。(とにかく最後まで読んでいただければありがたい)

          私は、何もできなくなっていた。 そして今、何もできなくなっていることにやっと気が付いた。 かれこれ3時間近く、私のキーボードを叩く手は止まっている。 画面には、はじめて見たときは大喜びしていた一桁代の「いいね」が映っている。 その隣で寂しくつるし上げられているのはもう何か月もそのままの制服だ。 そう、始めは学校にも通っていて、比較的「いい子」だった。 しかし、ある時、先生の圧、正確には自分よりも大きな存在がかけてくる理不尽な圧にストレスを感じるようになった。 疑

          勢いだけで書いた話。誰かの励ましになればいい。(とにかく最後まで読んでいただければありがたい)

          ミステリー小説 第三話 (最終話)

          そう、あの人……04号室の男だった。 妹をジロジロとみていた大嫌いな瞳が僕を見ている。 「久しぶりだな」 04号室の男は小声で話し始める。 「自己紹介をしてやろうか。俺の名前は加藤罅だ。聞き覚えあるだろう?」 罅といえば、小さいとはいえ強力な暴力団のボスだ。 テレビが一時期この男がどーたらこーたらで騒いでいた。関心が薄すぎて、よく覚えていないが。 「おい、少年。用があるのはお前なんだ、あの物をどこへやった?」 物?聞き返したいが、口がふさがれていて声が出ない。

          ミステリー小説 第三話 (最終話)

          ミステリー小説 二話 (全三話)

          「佐久くん、あなたよ」 沈黙の時間は長かった。 僕が理解できていない時間、美琴はずっと僕の目を見つめて、絶対にそらさなかった。その眼力に押し入れられるように僕の心にポンと彼女の言葉が放り入れられた。その言葉をゆっくりゆっくり僕の心が消化していく。 「あ……えっと」 始めに僕が吐いた言葉は特に意味があるものではなかった。 それから美琴の言った言葉の馬鹿らしさが追い付いてきて、僕は声を出して笑った。でも、彼女はまだ僕を見つめていた。 僕はずっと笑っていた。 笑って…

          ミステリー小説 二話 (全三話)

          ミステリー小説 一話(全三話)

          朝起きると、妹が死んでいた。 白いシーツは赤く染まって幻想的だ。 警察は、すでにホテルの職員によって呼ばれていたようだ。外ではパトカーのサイレンが鳴り響いている。 まだ夢の中にいるみたいだ。 ぼうっとして状況が飲み込めない。 特に、シーツを染める赤は美しすぎて、現実味を奪っていった。 しかし、ぼやけた頭でも体はハッキリとことの重大さが分かっているらしい。金縛りにあったみたいに、動けないのだ。僕は多分、本能的に妹の死体をみないようにしている。 視界の端で銀色にきら

          ミステリー小説 一話(全三話)

          短編小説 バスに乗りたい彼女

          太陽が白い。 入道雲が目立つ真っ青な空は汗ばむ季節の象徴だ。 大きな荷物を持っていた右手には鞄の跡がくっきりと残っている。 バスはもうとっくに行ってしまったらしい。 「環境を変えれば気分も変わる」 そう進められて、緑が綺麗な田舎に一週間くらいの旅行を計画したのだが、暑苦しいだけだった。 もともと飽きやすい性格だった俺は一週間の宿泊を三日で断念。 帰路につこうとしたものの、なんとバスが一日に二本だけ。 それも午前のバスをたった今乗り過ごした。 自分が哀れすぎて

          短編小説 バスに乗りたい彼女