癖のあるカラフルな音を鳴らせ -TALTOナイト-
いちろー「3組とも喧嘩弱そうなバンドじゃないですか」
せんせい「せやな、おにぎり分け合ってるような感じ」
いちろー「そうそう。おにぎり分け合って…ん?」
2020年1月31日(金)
TALTOナイト2020 東阪福ツアー
at 東京TSUTAYA O-WEST
「おにぎりを分け合えるような」仲の良い3組のバンドが揃うレーベル、TALTOが開催するTALTOナイトに行って来ました。開催は約1年ぶり。今まで東京の会場はeggmanでしたが今回はソールドアウトで満員のO-WEST。
サーキットイベント以外で初めてWESTの2階席を一般開放しているのを見ました。一部開放って書いてあったけど3分の2は解放して下さってたなあ。そのお陰で2階席の最前列で座って観ることができました。仕事の後だったので本当にありがたい。
ちなみにこの日の会場BGMは永遠にスピッツでした。
アルバムでもなくシャッフルかしら。選曲、森野さん…?
※この先、セトリのネタバレあります。
OA:レイラ
今回のTALTOナイトツアーは初めてオープニングアクトあり。福岡、大阪はヤユヨ。そして東京は、横浜出身の4ピースバンド、レイラ。
ギターボーカルのみ女性で、平均年齢は20歳。若い!
オープニングアクトとして与えられた持ち時間の15分を「十分です」と言い切り、その15分でしっかりレイラの音と熱をWESTに刻んでいきました。
その中でも最後の曲『アパートの中で』が印象に残っています。くすんだ水色のギターを引きながら歌うボーカル、有明さんの声が良いなあ。こういうエモーショナルな歌詞に似合う歌声。
このあとの先輩たちが口を揃えて「レイラ良かったね」「格好良かったね」「良いライブだったね」って言っていたのも素敵だったなあ。マカロニよっちゃんの「若いのはこうでなくっちゃ」発言も面白かった。
01:東京カランコロン
出演順は1年前の東京でのTALTOナイトと同じでした。トップバッターは大先輩である東京カランコロン。観るのは昨年のTALTOナイトぶりかなあ。
オリジナルのSEが流れる中、真っ先に笑顔で飛び出してくるいちろーさんにわくわく。タフマンのTシャツを着て、タフマンを前方のお客さんに配布する全ちゃん。変わらないこのゆるさがたまらなく嬉しい。
いちろーさんがギターを肩に掛けないのを見てピンとくる。せんせいが出だしの一音を鳴り響かせ、赤い照明に照らされるなか始まった1曲目。いちろーさんがハンドマイクで歌って踊る『true!true!true!』。
ああ、もう格好良い。ああ、もう幸せ。
昨年9月にリリースしたミニアルバム『Melodrive』から『リトルミスサンシャイン』、せんせいの軽快なカンカン音から始まる『三毒』、そして大好きな『It's more wonder』。
カランコロンはいろんな表情を持っていて、その出し方がうまい。セトリの組み方が秀逸。ずっとにこにこしちゃうんだ、ドキドキが止まらないんだ。
2階席からだとドラムもよく観えるのが嬉しい。
『三毒』のラストのドラムが好きなんだよなあ。
いちろーさんとせんせいの歌声が綺麗に合わさる『ALL OVER』がものすごく良かった。すっかりバンド界のうたのお兄さんとお姉さんだ。曲調がガラリと変わるあの瞬間、カランコロンらしさがぶわあっと拡がるの。ミラーボールが回って、せんせいが飛び跳ねて、いちろーさんが叫ぶ。
「楽しい瞬間」がずっと続く。
東京カランコロンのライブってそんな感じ。
ラストは『ビビディバビディ』からの『どういたしまして』。
多幸感満載のまま先輩からバトンが渡る。なんて良い夜。
02:SAKANAMON
カランコロン同様にボーカルが真っ先にステージに飛び出してくるスタイルで微笑ましかった。TALTOナイトだからかなあ。ホーム感、心の余裕。
『クダラナインサイド』、『幼気な少女』と盛り上がる始まり。ワンマンじゃなくても客席からの声が大きくて、思わずジーンとしちゃう。
「世の中には良いメッセージの歌が沢山ありますね。メッセージ性も何も無い"鬼が怖い"っていうただそれだけの曲やります」
最っ高…!昨年の節分にリリースされた『鬼』は、最初こそ「なにこの曲」ってなるんですけど、さかなもんワールド全開のヘンテコで楽しい楽曲です。
鬼こわい、鬼こわい。
えっワニ?ワニも結構こわい。でも意外と美味い。
えっカニ?カニはめちゃくちゃ美味い。でも鋏がこわい。
…はい、そんな曲です。
「帰りたくなる、ふるさとと呼べる場所だったり、友人だったりを思い浮かべながら聴いてください」と始まった新曲『HOME』はカントリー調?な感じでさかなもんの中では珍しいくらいにポップで爽やかでした。
たった1回聴いただけなのにメロディーを覚えているので、それくらい耳馴染みの良い曲。アルバムリリースが待ち遠しいなあ。
元生さんがお立ち台に上がって、森野さんの「ギター、藤森元生!」という掛け声から始まった『ミュージックプランクトン』。
みんなで歌った『SECRET ROCK'N'ROLLER』。新しい曲がコール&レスポンスで使われていくの嬉しいなあ。
そしてここで「今日発表があったんですけど、4月5月のNHK"みんなのうた"決まりました!」と森野さんから発表。会場からの大きい拍手。
「坂」を舞台に、イカとシカが繰り広げるかわいくてシュールな日常の歌、らしいです。なんのこっちゃ。
元生さんの長年の夢だったもんね。放送されるのが楽しみだなあ。腕を横に大きく広げて「やったー!」って喜ぶ元生さんが見れたのファンとしてとっても嬉しかった。
ラストは矢文かなあと思っていたら『テヲフル』でした。ずるいなあ、もう。鬼みたいなヘンテコな曲もやれば、テヲフルみたいなグッとくる曲もやれちゃうんだもの。
「前に進むために歌ってるよ」という歌詞が全てだ。
03:マカロニえんぴつ
トリを任されたのはTALTO末っ子のマカロニえんぴつ。
1月にワンマンツアーを終えたばかりでしたが、ツアーファイナルのBLITZでやらなかった曲を2曲セトリに入れてきてくれていて、すごく好き。前回のツアーの時もそうだったな。ツアー後のライブではツアーでやらなかった曲をやってくれていた。
『ミスター・ブルースカイ』から始まって2曲目がツアーではやっていなかった『MAR-Z』でした。イントロからどの部分を切り取っても大好き。
3曲目はツアーファイナルで初披露だった新曲『恋人ごっこ』。
後半一気にテンポが変わるんですけど、その部分の歌詞がヒリヒリしていて良いなあって思う。曲名の『恋人ごっこ』っていうの、その時点でもうたまらないんだけどさ。
はっとりくんが『レイラのライブ熱かったね。先輩たちのライブも観て、本当にこのレーベルに入って良かったって思いました』というようなことを言っていたんですが、1年前のTALTOナイトでは「プレッシャーがかかるので前の2組のライブは観てません」と言っていたのを思い出しました。
この1年でマカロニちゃん、大きくなったよね。
あと音楽全然関係ないんですけど、マカロニちゃんみんな服装落ち着いちゃったなあって思うんですけど、どうなんですか。冬だからなのかなあ。はっとりくんの派手な柄シャツ姿がそろそろ見たい。
ツアーでやっていなかったもう1曲は『クールな女』。大ちゃんのキーボードも2階からはよく観えるのでしっかり観ておきました。
前回のツアーからかな、『ブルーベリー・ナイツ』の前に明るめのセッションが入るようになったんですよね。あれ好きです。
『恋のマジカルミステリー』『洗濯機と君とラヂオ』と続いてラストは『ヤングアダルト』でした。何度聴いても本当に良い曲なんだよなあ。
「先輩には追いつけないです。でも、たまに追い越す瞬間があったって良いじゃないですか。また追い越せないなあって思うんだけど」なんて言っていた、はっとりくん。
TALTOは3組みんなで高め合っている良いレーベルだよなあってTALTOナイトに行くたびに思います。これからもこのイベントは続けていってほしいなあ。
En:タルトオールスターズ
ラストはお馴染み『タルトのレシピ』で締め。
えっと、ギターよっちゃんのコードをしゃがんで直すスタッフさんのような役回りをしていたけんけんが優勝でした。ガヤ3人組(マカロニけんけん、カランコロン全ちゃん、さかなもん木村さん)いつ見ても楽しそうだったね。
TALTO、3バンドの今後がますます楽しみになる夜でした。
次回はさらに大きいところで開催されたら良いなあ。
また1年後くらいになるのかなあ。待ってまーす!