【イベントレポート】#CS駆け込み寺Vol.5 「解約率の減少と継続率の向上のためのユーザーコミュニティ活用」
イベント概要
コミュニティメンバーから「ハイタッチのSaaSでコミュニティを立ち上げる際の順番や運用について教えてほしい!」という投稿をきっかけに、 #CS駆け込み寺Vol .5 「解約率の減少と継続率の向上のためのユーザーコミュニティ活用」が開催されました。
今回は、#CS駆け込み寺Vol.5の内容や様子をご紹介します。
▼参考:過去の実施記録
第1回目:「目指せ!セルフオンボーディング -テックタッチ施策の始め方-」
第2回目:「ハイタッチCSの品質を平準化したい!CS Opsの取組み討論会」
参加者紹介
今回のテーマと背景
今回は、自社でコミュニティを運営することになり、PJを任される立場になった立場の方から、
ハイタッチのSaasでコミュニティを立ち上げる~運営するまでの一通りの流れを教えて頂きたいです!
要件定義の仕方(目的/ゴールの設定の仕方)
コミュニティ管理の方法
コンテンツの作り方
立ち上げまでに何が必要か
といった投稿がされたのに対し、openpageの藤島さんが以下のように回答くださった内容がとても勉強になる内容だったので「他にも聞きたい方がいいるはず…!」ということから、コミュニティイベントを企画・開催する流れとなりました(藤島さん、、ありがとうございました!!!)
コミュニティメンバーの興味関心軸
イベント参加者にアンケートをとったところ、特に気になるテーマはこちらでした。
ユーザーに対してコミュニケーションをとりながらコンテンツをデリバリーしていく手段としてコミュニティを検討している、四半期に一度ユーザーイベントをやっている、今後コミュニティを自社で活用していきたいと思っているなど
「今後、本格的にコミュニティを運営していきたい」という段階の参加者が多かったことから、最初にやるべきこととは?と言ったテーマに関心軸があり、openpageの藤島さんにQA形式で質問したり、参加者の経験談をシェアし合う形で進行しました。
1. Salesforceがコミュニティを始めた経緯の逸話
Salesforceがコミュニティを始めたキッカケは、代表のマークベニオフさん
が話すよりも顧客が話したほうが説得力や親近感があったから。
ある調査によれば、顧客が話した方がベンダーが話すより信用度が6倍違うという結果も出ているそう。
コミュニティタッチとは、このようにサービスを利用している顧客のクチコミを活用した施策のこと。
2. どのタイミングだったらコミュニティをやったほうが良いか?
A:コミュニティを始めるタイミングとしては、以下の3つの条件が揃っている状態でないとコミュニティを運営しようとしても単発イベントをやって終わりで、成果が出ないことが多い。
コミュニティタッチを進めるべき順番は、ハイタッチがある程度人数がおり、テックタッチとロータッチの組織が成熟している状態。
CS組織はハイタッチだけで賄っていると利益率の観点で赤字になりがちなので、ハイタッチから成熟していく。ハイタッチに続き、テックタッチ、ロータッチと成熟してきたタイミングであれば、コミュニティタッチを始めているケースもある。(ハイタッチで手一杯な状態の場合は無理)
また、製品への愛着があるパワーユーザーも一定数必要。理想としては、パワーユーザーが10人くらい集まっている状態が良い。
3. コミュニティのROIは、どう設定すべきか?
A:ハイタッチで案内されるべき内容で換算するとどれくらいか、という観点で算出すると良い。( = CSの人件費・運用コストが下がるか)
その際、「コミュニティコンテンツ(コミュニティの活動によって生まれたコンテンツ)をサクセスに代わってユーザーが見てくれるか?」といった、コミュニティイベントの視聴時間・視聴数などが大事
カスタマーサクセスが発信しているコンテンツより、コミュニティコンテンツの方がユーザーに見られている状態になっていれば、コミュニティのROIが出ているといった結果になる。
例)ハイタッチCS10時間の人件費分を、コミュニティコンテンツの滞在時間が上回るなど
4. コミュニティのKPIは、どう設定すべきか?
コミュニティを進めていくと「コミュニティで〇〇もしてほしい」と、当初のスコープから外れる要望が入ってきたり、予想外の成果につながることがあるが、コミュニティをCS組織に置くなら、CSのKPIの1つとして設定するのが良い。
例)
解約率低減、売上拡大など、CSに求められているものがあるなら、そこに注力するのが良い。
5. コミュニティの運営を、ベンダーからユーザーに切り替えるタイミングは?
A:パワーユーザーが3人くらいいないとCSから運営が離れない。
また、依頼をするときは特典を渡したほうが良いケースもあるが、特典ありきでないと運営に携わってもらえない状態は良くない。製品愛や、製品に貢献したい方を集める必要がある。
さいごに
今回のCS駆け込み寺Vol.5では、藤島さんをはじめとする知見を持っている方に詳しくお聞きする形で熱い議論が繰り広げられました。
イベントの盛り上がりから、CS組織が当たり前になり、ハイタッチだけではなく、コミュニティタッチへの関心度合いが高まっていることを改めて認識できる会でした。
ご参加いただいたコミュニティメンバーの方々、ありがとうございました!
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