建築現場は楽しい
建築士には、現場監理という仕事がある。
工事現場へ行って、きちんと図面どおり、施主の要望どおり、法律の基準どおり、適切な構造で施工が行われているかチェックする。
最初、現場へ行く時は、ビビっていた。
職人さんたちは、なんだか怖そうに見えるし、
女性はナメられるんじゃないかという不安、
足場だって、下を見ると、落ちそうで怖い。
今は少し慣れてきたが。
自分の担当は、「構造」なので、現場では、鉄筋本数や、鉄骨などのチェックが多い。
最近請けた物件は、基礎下の杭について、支持層まで達しているかなど、全数立ち会いすることになった。
(公共物件は、杭全数立ち会いが多い。そこまでする必要があるか、疑問に思うところもあるが。)
現場へ行くと、2年前にも会ったことのある職人さん達がいて、
「あれ? 昔、現場でお会いしましたよね?」
「え? あの時、お腹が大きかった・・・」
「そうそう、その子も今2歳になって」
「僕も2歳の子がいるんですよ」
そんな会話してたら、なんだかホッとした。
最近の現場や杭の情報についても教えてもらう。
建設工事の初めの段階は、基礎、杭、建て方などで、大きな重機が活躍して、ダイナミックな工事をしていて、それを見ているのは面白い。
3歳の男の子が重機が好きなのと同じレベルだけど。
杭打ち機をじーと見て、
どれくらい燃料使うのか? とか、
先端と中で形が違うのはどうしてか?
どれくらいセメント使うのか?
いろいろ考えて、聞いたり調べたりする。
職人のチームワークにも感心する。
(ちなみに、トイレ事情を書くと、)
昔は現場の仮設トイレへ行くのも、
汚くてイヤで我慢していたが、
最近は女性専用トイレが設置してあったり、
規模の大きい現場では洋式の水洗便所があったりする。
女性の職人も、けっこういる。
こうやって、現場で得たことを設計に生かすのが理想。
今回も、自分の仕事の一部を紹介しました。