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「ボーイフレンド」を観て

少し流行りに遅れたけれどNetflixで配信されている「ボーイフレンド」を一気見した。男性同士の恋愛に対して全く偏見はなく、なんなら「美しい彼」というドラマは何度も見返すくらいに好きだ。ただ、リアリティ番組には少し抵抗があったので話題になっている時期はあまりこの番組に興味はなかった。観ようと思ったきっかけは、ある好きなYouTuberがあまりにも熱くこの「ボーイフレンド」を語るからだった。

ざっくりと番組の内容を説明すると、恋愛対象が男性またはどちらもという年齢も職業も様々なBoys9人が集められ、40日間の共同生活とコーヒートラックの運営をするという恋愛リアリティ番組である。

率直に感想を言うと、9人のBoysがみんないい人すぎる!!ダイの一途さや、テホンの包容力、アランの誰も1人にしない気遣い、ユースケの繊細さ、ゲンセイの落ち着き、シュンの不器用なりの頑張り、カズトの誠実さ、リョウタの純粋な心、そしてイクオの明るくまっすぐなところ。たまにシュンの言動に対して観ててモヤモヤする時もあったけれど、みんな誰かを想っていて、自分とも相手とも向き合っていて、喜んだり,傷ついたり、すれ違ったり、観ている私もまるでその中に居るように感情が振り回されて、少しだけ苦しい気持ちもあったけれどあっという間の10話だった。

この「ボーイフレンド」で1番印象に残っている場面がゲンセイが共同生活を卒業する際にみんなに「いってきます」と言ってみんなと別れた場面だ。「さようなら」でもなく、「またね」でもなく、「いってきます」と言って扉を開けて出ていくゲンセイの、これからの覚悟と、巡り巡ってまた会えるという期待がこもったどこか儚く、でも強く逞しい背中がとても感動だった。私もいつか、大切な人との別れが来た時に「いってきます」と言って別れを告げようと心の中でそっと決めた。

閉鎖的な日本で、この「ボーイフレンド」という番組を制作したのはとても意味があることだと思う。自分の恋をオープンにするかは自由だけれど、恋愛の話になった時にみんなが自分の恋に対しての考えや在り方を疑わず、自分も他人をも受け入れられるようになればいいな。

今、この瞬間にも、誰かが誰かに恋に落ちて、想い、想われ、葛藤して。恋をすることが当たり前ではないけれど、誰かを好きになるって、奇跡で、綺麗で、儚い。私も恋人に精一杯の恋をしようと思えた。恋だけではない学びも得られて、「ボーイフレンド」を観てよかったと何度も思う。

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