見出し画像

YouTubeに学ぶこれからのプラットフォーマーの在り方

本日も弊社で発行している「販促プラス」の原稿をお届けします。


Z世代がもっとも信頼を置くSNSは「YouTube」


 アメリカを拠点とするビジネス・経済系デジタルメディア『Business Insider』は、2024年9月にウェブ上で公開した記事において、興味深い調査結果を報告しました。その内容は、「Z世代が一番信頼しているプラットフォームはYouTubeである」というものです。調査は2023年7月にイギリスのデータ分析会社「YouGov」と共同で行われ、5世代にわたる1800人以上の米国人が対象となりました。調査の結果、18歳から26歳のいわゆるZ世代の59%が、「ある程度、または、非常に信頼できる」と回答したとのことです。
 総務省の「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書」における「第5章5-1主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率」に着目すると、こちらも10代~20代においてYouTubeが上位であることがわかります。具体的には、20代が全世代のトップである98.2%、10代が96.4%。このことから、今は国内外において、YouTubeという動画共有プラットフォームが若者世代の支持を多く集めていることは明らかでしょう。

プラットフォームが信頼を得るためにすべきこと

 コミュニケーションアプリ「LINE」や短尺の動画共有プラットフォーム「TikTok」、写真・動画共有プラットフォーム「Instagram」など、ほかにも国内の若者世代から高い人気を誇るSNSがいくつもあるなか、YouTubeは圧倒的な人気を誇ります。
 成功の要因はいくつかあると思われますが、利用者との信頼構築に手を尽くしている点は、大きな理由のひとつではないでしょうか。YouTubeはユーザーに対して、独自のコミュニティガイドラインを設定しています。これは、暴力的なコンテンツ、ヘイトスピーチ、著作権侵害や名誉棄損などにあたる違法行為などに対応するためのものであり、動画を共有する際に審査が行われる仕組みとなっています。
 審査の流れは、アルゴリズムによる自動審査と、コンテンツレビュアーによる審査の2段階。ユーザーによる違反報告が行われた際には、YouTube側で追加の審査が行われます。こうしたプロセスを経ているからこそ、YouTubeはプラットフォームとしての適切な環境を維持できているのです。Google傘下のSNSであるため、Googleのデータプライバシー規約が適用され、ログイン時にGoogleアカウントを使用する仕組みとなっている点も、利用者にとってYouTubeへの信頼感につながっているかもしれません。
 YouTubeの例に限らず、これからのプラットフォームにとっては、ユーザーの変化する嗜好や価値観を考慮しながら信頼性を保ち続けることが重要なのです。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集