オオカミ少女はどこへ行く 其の一
さて、前回のミュンヒハウゼン症候群の少女、退院後編です。
入院中に、彼女には個人情報(携番、メアド)を教える気がさらさらなかったのですが、他の子に教えてる時にやってきて、
なんかその流れで、なかば強引に情報をゲットされて
しまいました。
それで、お互いに退院した後に、案の定電話がかかってきて、
「ODしちゃったぁ。どうしよう」
*OD:「オーバードース」の意味で簡単にいうと、
睡眠薬などの大量摂取。
と言われたので、
「救急車呼ぶから住所教えて」
とわたしが冷静に言ったら、慌てた様子で、
「おじいちゃんが、車運転できるから、大丈夫」
と会話の最中に「おえっ」て言いながら話してくる。
どうやら、ゴミ箱に吐いてる振りらしいです。
ここからは、彼女の実況中継で、
「今車に乗った」
「おえっ」
「今信号待ち」
「おえっ」
「もう少しで、着きそう」
「おえっ」
「じゃあ、病院着いたから、また後で電話するね」
「おえっ」
やれやれ、やっと終わったと思っていたら、数十分後
再び電話が。
彼女の第一声が、
「演技上手かったでしょ。」
と、
悪びれた様子もなく、さらりとこう言ってきました。
いや、〈演技下手だったよ…〉と思っていたのですが、
面倒くさいので、
「そうだねー」
とわたしは言いました。
「救急車呼ばれそうになった時は焦った」
なんて言うので、
「ドッキリのネタばらしかよ!」
と思いました。
何故か劇場型犯罪を思い出すわたくし。
彼女の嘘はどんどん酷くなる一方で、
なんで退院できたの?と思いました。
わたしが騙されている「フリ」をいている事を、彼女は知らなかったのです。
だから、ミュンヒを思う存分発揮できる「わたし」は彼女にとって
≪恰好の餌食》
だった事でしょう。
この話、もうちょっと続きます。
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