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姉: 「読書」が好きとは?

突然ですが、また就活の話。エントリーシートに8割くらいの確率で現れる「趣味・特技」の欄、皆さんは何を書いている、もしくは書いていた、もしくは書く予定ですか?

私はこの欄が来るたび、「趣味は読書・漫画・映画、特技は短歌(詠む方)」と答えています。趣味が読書という回答の個性のなさはどうかと思いつつ、実際趣味と言えるのはこれくらいな感じ。長年趣味は読書、という設定で生きてきたところもあるし。

しかしながら最近、自分は本当に読書が好きなのか?という疑問が突然湧いてきています。なんとなく、「私別に読書好きじゃなくね?」という気持ちになってきたのです。


わたしの身の回りには本を読む人が非常に多い。いつもみんななにかの本を読んでる気がするし、あの本読んだ?とかって話もみんな気軽にしている感じ。わたしもそういう話するのは楽しいので、自分もいわゆる読書好きな人間なのかなーと思っていた。12歳の時に自宅から徒歩5分の距離にTSUTAYAが出現して以降、適当に本を買い漁ることが今も変わらず最大の娯楽である。もっとも、近年は適当に買い漁りすぎて読むペースが全く追いついていない。一応消化しているが、減らない。意外と図書館で本借りたりもするので、手持ちの本の量はさして減らないのだ。

そんなこんなで多分わたしの部屋の積読は、現在推定80冊程度(雑誌、漫画含む)ではないかと思われる。狂気の沙汰である。読めよ

かつてはこの積読の山を見ては、「早く読まないと」的な焦りが全身を駆け巡ったものだった。そりゃ本は低く見積もっても一冊平均600円くらいであり、それを80冊積んでいるのだから、わたしまた無駄遣いしたかも!という漠然とした焦りは出てくる。でももう最近はそれも無くなってきた。単純にこの山に見慣れてきたのもあるが、そもそも私は積読を部屋に所有していることで心が安らぐのだ、ということに気付き始めたことが直接の原因である。


そもそも、読書好きというのは定義が微妙な所がある。

小説を読むのが好き / 特定の知識を得るために必要な本を読むのが好き / 特定の文化圏の空気を感じたくて本を読むのが好き / とりあえず活字が好き
などなど、読書好きの可能性は無限大である。しかし、私は多分このどれにも当てはまらないのだ。

なんというか、多分わたしは本を読むことはそんなに好きではなくて、本を買うことと、それを部屋に所有することが死ぬほど好きなだけなのである。正直な所、読書はその口実に過ぎないのだ。

わたしは多分中度の活字中毒なのだが、その欲求は基本スポーツ新聞と漫画で埋めてしまう。サクッと頭に入ってきて簡単だから。ただ本を死ぬほど買ってしまっているので、時には本を読む。目の前に本が死ぬほどあったら、手に取る機会も多くなる。結果的に読書の頻度が高まって、読書好きっぽくなっているだけなのである。流石に全く読まずに買い足すのは罪悪感あるしね。


別に読書はふつうに好きである。しかし、わたしが本当に好きなのは本という物体の方なのだと思う。読む前の、どういう内容なのかがわからない状態の本が好きなのだ。なので既読の本をたくさんコレクションしたいわけでもなくて、とにかく積読を一定以上作りたい、もう多分それだけなのだと思う。
本を読むということについて言えば、基本的に人から本を借りて読むほうが好きで、(時間がちゃんとあれば)人から借りた本の方がサクサク読める。そして自分の積読には変化がない。


最近この傾向に自分で気付いて、積読を片付けなきゃ!的な焦燥がいよいよ消え失せた。そんなこんなでわたしの部屋は現在過去最高に未読の本だらけである。最近は3年くらい放置していた『蜘蛛女のキス』をようやく読み始めました。3年寝かせただけあって面白いですなあ。あと1週間前に図書館から『有閑倶楽部』をまとめ借りしたけど、まだ読めてない。期限ギリギリまで寝かせたい。

趣味というのは一口に言っても多分かなりニュアンスが違う。就活で「趣味:読書」って多分30回くらい書かされて面倒だったけど、おかげで自分の趣味嗜好について考察することができた。それなら就活も悪くないものなのかもしれない。とかなんとか言ってないと就活はつまらな過ぎて続けてられない。本当は就活のことはすごくつまらないと思っている。趣味とか聞くのもただの茶番だと思っている。第一、散々趣味をエントリーシートで語っても面接では趣味の所触れてくれることはほぼないしね!!じゃあなんで書かせたんですか???!!!



最近は何話してても就活の愚痴に連結させてしまう自分が情けなくなりつつある。さっさと就活を終わらせないと超絶話つまんない奴だと思われて友達に見捨てられそう。一刻も早く就活が終わって、積読を消化しては新しい本を買いまくる循環をまた再開させられる時がきますよーに。


#読書 #就活 #本