#2 公民の授業困っていませんか? 準備編①
日頃の校務お疲れ様です。こんにちは。けーすけです。
これからは「公民の授業困っていませんか?」というタイトルで、記事を発信させて頂きます。上から目線のタイトルですが、これはインパクトをもたせるだけのもので、私の授業こそが正解!というつもりはありません。私も教員としてはペーペー(9年目)です。自戒の意味も込めながら、もし悩んでいる先生に役発つ情報になればという意味です。
今回からの記事のテーマは、「授業のつくり方」です。
さてみなさんは、授業の準備をされるにあたってに最初に何をしますか?
以下は、私の授業のつくり方の手順です。本記事から授業準備のために、何をしているのか、何をすべきなのかを複数の記事にわけて、1つずつ順番に説明していきます。
【1】知識の確認
まず授業準備の最初のステージとして、どんな知識を授業で扱うかを確認しましょう。以下の3つの方法で授業前に知識を確認するとよいでしょう。
①まず学習指導要領を一読する
1年間、授業をつくって実践する上での根本的な指標となる目標や各単元の内容が記載されています。本来なら前年度末や年度始まりに読んでおくことをおすすめしますが、もし読めていない人は今すぐ一読するとブレずに授業をつくりやすくなります。
「読んでる時間がない!!」という場合は、自分が担当している科目だけでも参考程度にさらっと目を通しておき、年度末や年度はじまりにじっくり読む時間をつくりましょう。
中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 社会編
高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 公民編
②教科書で最低限の知識を確認する
まずは教科書で何を教えるべきか、知識をさっと確認しておきましょう。ただしこれは個人的な意見ですが、教科書を全てを教える必要はないと思います。理由は2つあります。
・生徒はどうせ授業でやったことは忘れる
教科書内容すべてを説明しようとすると膨大な時間がトーク&チョークで 費やされます。教員にトーク力がないと、生徒はつまらないし、難しいと感じてしまいます。結果生徒は寝ます。忘れる以前に聞いていないということです。また仮にちゃんと聞いていたとして、次の時間になると生徒は「なんだっけそれ?」みたいなリアクションをしている経験はあるあるなのではないでしょうか。
なので思い切って「これだけは覚えろ!」という部分を抜粋して、後はテスト前に質問を受けるのを待った方がお互いのためです。もう1度言います。あなたが一生懸命教えたところで、生徒は忘れます。何を教えて、何を教えないか、事前に決めておきましょう。
・「教科書を教える教師」は指導力が低いという意見も…
これについては、詳しくは貼付した新書をお読み下さい。是非「教科書で教える教師」に。教科書は正確なことが書いてあるだけで、何をどう教えるかは指導要領を理解した上で、教員の裁量に任せられています。
③書籍・インターネット・生成AIで知識を補う
校種にもよりますが、授業準備、授業、問題演習・解説、質問対応で教科書以上の知識が求められる場合があります。その場合はやはり授業前に書籍、インターネット、生成AIなどを活用して十分な知識を身につけておく必要があると思います。
・書籍
やはり信頼度は最も高く、記載されているデータはコピーして授業で使う資料として活用できます。私も大量に書籍を買って日々研鑽をつんでおり、読書記録もOneNote上に残しております。書籍を読んでも忘れがちな人は、何か記録することをオススメします。
ただし、購入するか借りるための費用・手間がかかりますし、ただでさえ忙しい教員にとっては、毎回書籍を参考にする時間はないのも承知しております。なので、時間がない場合は以下の2つの方法から考えましょう。
・インターネット
各省庁が公開しているデータ
ネットニュース
Youtubeなどの動画サイト
経済用語の辞書サイト は使えます。使い方は別の記事で。
・生成AI
使いこなせばかなりの効率化につながります。が、ある程度勉強しなければなりません。今回は、時短できて知識の確認におすすめの生成AIを紹介します。生成AIの中で最も有名なのはChatGPTだと思いますが、AI特有の「それっぽいけど嘘の情報」を提供する可能性があります(ハルシネーション)。
そこで、この状況を回避するために、AIがひっぱってきたソースを人間が確認しやすい検索AIエンジンを3つ紹介します。
この3つです。どれもユーザーの命令文(プロンプト)に対して、答えを生成してくれるAIですが、どのサイトから情報を生成したか、つまり「ソース」のリンクを付けてくれます。なので、正しい情報かどうかを人間が判断できます。ググって情報を探すより、圧倒的に楽に情報収集できます。
詳しくは、以下のYoutuberの方の動画を参考にしてみて下さい。
現在、私が愛用しているのが、Perplexityです。裏でClaude3.5 sonnetやChatGPT-4oなどの生成AIが動いており(2024年11月20日現在)、いわゆる「Web検索モード」や「検索しない生成モード」もあるので、情報をすばやくまとめるだけでなく、壁打ちにも利用できます。昔はChatGPTの有料版を使っていましたが、現在はPerplexityの有料版を使用しています。みなさんもいろいろ試してみて、手になじんだものをお使い下さい。
授業や授業準備での検索AIエンジンや生成AIの使い方なども、今後発信できればと思っております。
次の記事は、【2】「MG(Main Goal/本時の目標)」のつくり方です。
それでは。