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第161回:欠陥人間?

 自信をもって将来を生きられるようにするために、

「あなたは欠陥などなにもない!」

「胸を張って生きよう!」

というメッセージを日頃の生活に埋め込みながら子育てをしています。

 「できないことは何もない!」

 「できるようになるまでやること。それができるためのコツだし、その過程が楽しい!」

 みたいな感じです。

そのように接し続けた結果、子どもはずいぶんと自信をつけました。

そして、行き過ぎたのか、数回チャレンジして、出来ないことがあると、原因は自分ではなく、機械の故障すらを疑うほどです(笑)。

・・・やり過ぎました。

 本日は私がこのスキーマ(思い込み)がつくと面倒だな、と子育て中から意図的につかないようにしているスキーマ、欠陥/恥スキーマです!

欠陥/恥スキーマ

 このスキーマを有する人は、自分のことを欠陥人間やダメ人間であると感じています。

 自分自身の定義を、自分は望まれない存在で、他者より劣っていると考えています。さらに、そのような面(役立たずの面)がバレてしまうと、重要他者(親や親しい人)からの愛情を失うだろうと頑なに信じています。

 また、他者からの批判や拒絶に対して過敏で、しかも、自分の欠点をひどく恥じていう状態です。

ここでいう欠点には私的なものもあれば、(利己的であること、怒りっぽいこと)、公的なモノ(容姿が魅力的でないこと、人付き合いが不器用であること)もあります。

 まとめると、自分はダメな存在であり、今は良いが、そのことがバレると他者から拒絶されると信じている人です。

 なので、努力をしたりして、完璧になろうとしますし、隠そうともします。重要な他者から拒絶されたくないですからね。

ちょっとした違い

 拒絶や批判に敏感であるというものは、不信/虐待スキーマでも似たような概念があったので、混同してしまう方もいますが、この欠陥/恥スキーマは他人が自分を傷付けることを信じているのではなく、自分には欠陥があるから、他人にその点(本人が欠陥であると思っている点)を見せたら、あるいは気付かれたら、拒絶・批判されてしまう、と思っているようなものです。

 ちょっとだけ、ニュアンスが違います。

最初から他人は傷付ける存在であると信じているか、バレたらダメか、みたいな違いですね。

 バレると言ってもそれ(本人が欠陥であると思っている点)は、大したものではないものがあるんですけど、本人にとっては最重要な点です。

 私たちは私たちが最重要だと考えていることは最重要であり、他者からは理解されることは少ないです。

 例えば、私は「貢献」を人生の要のところにおいておりますが、他者からはあまり理解されません。

 「貢献」の形も人それぞれなので、否定されたからといって、人格が否定されたわけではないのですが、ちょっと凹みます。

 私たちは結局自分の世界観で物事を見るので、他人の存在は通常、理解が難しい所がある、と知っているだけでも、「否定せず」きちんとつきあっていけます。

 そのためのスキーマの理解です!

 子育てや育成、組織においても人が絡むモノであれば心理学は便利な学問であると私は信じています。

 しかし、学問は結局学問。大して役に立たないし、現場の人と触れ合わないと分かりはしない!

 みたいな意見も当然あります。

この辺の捉え方の違いを書き出すと長くなるのですが、「理解」するのは、まず「自分」の捉え方。

どのような場においても、あなたが始点です!

自信を持っていきましょう!



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あなたが今日笑うことで
子ども達に明日への希望を届けよう
こころと言葉 礒村 博之
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虐待に関する電話はおよそ4分に1件。来年から児童養護施設の対象の児童が在宅支援になることもあり、さらに発見することが難しくなります。教育と虐待。線引きは明確ではないでしょうが、可能な限り関わっていきます。