言語化:スピード感覚から掘り下げる
チームで仕事をしていると、自分の仕事のペースが「遅い」と感じたり、逆に「早い」と感じたりすることがあると思います。
今日は、その感じているスピード感の裏側について書いてみたいと思います。
Outline
まず前提として、チームの言語化促進を目的に書いています。ですので、「この記事を読んだ上で考えてほしい」というのが投稿の意図になります。
以下本文では、そもそもスピード感覚というものがどこから生まれてくるのかを解説し、その原因に注目することで、パーソナリティを言語化するヒントを得ていただければと思っています。
遅いも早いもスピード感覚の一部
なんらかのやり取りの中で自分の言動(インプット/アウトプット)が「遅いなぁ」と感じる、「早いなぁ」と感じる、これらはいずれも「スピード感覚」の一部(両極)だと思います。
それらの感覚が醸す作用や、まとっている感情が異なるだけで、性質的な面だけに注目すると、同じスピード感覚の中の「程度の違い」ということになります。
スピードはすべて相対的
「遅いなぁ」と感じるときには、同時に「周りは早いなぁ」と感じているということです。
同様に「早いなぁ」は「周りは遅いなぁ」ということですね。
つまり、スピード感覚というのは常に相対的なものであると言えます。
スピードを感じるには「周り」が必要なんですね。
あなたが河川を船で移動しているとき、周りに風景がなければ、船の移動速度が早いのか遅いのかわからないはずです。
岸辺の木が止まっているから、動いている自分のスピードを感じ取れるんですね。
また、地球の自転が早いとか遅いとか思わないですよね? それは自分もいっしょに回っているからです。
そうなんです。「止まっている」「スピードを感じない」というのもスピード感覚の一部であり、相対的なものと言えます。
チームで協働しているときに、メンバー間の仕事のスピードになにも違和感を感じない、むしろ、誰が早いとか遅いとか考えることそのものを忘れている、このような状態を経験したことはないでしょうか?
これはある意味理想的な状態で、一種のフロー状態と言えると思います。
スピード感覚の原因
スピードを感じるときは無意識に自分を中心に据えているということが言えます。
自分をチーム(他者/環境)に溶け込んだ一部分としてではなく、どこか孤立した「個体」と見る。そういう見方が背景にあるということです。
その背景 ≒ 固定観念を前提として、自分と周りを比較することによってスピードを掴むわけです。ですから、スピードを「感じる」場面では、自己と周囲との相違が必ず裏側にあると思います。
軸意識
自分を中心に据えるためには、なんらかの軸になる意識が必要です。
それは例えばこんなことだと思います。
・仕事の仕方/スタイルへのこだわり
・仕事上、性格上の苦手意識/コンプレックス
・人間関係の中の距離感/境界線/ギャップ
・責任を持っている部分、もしくは、無責任に済ませたい部分
・苦痛、もしくは、快感
…挙げていくと切りがないですね。
そのくらい、仕事に持ち込んでいるパーソナルな意識というのは大きく、多く、多様だということでしょう。
言語化のきっかけを探してみてください
あなたの「軸」がなんなのかを掘り下げて考えると、自分の考え方や在り方(つまり「パーソナリティ」)を言語化できるのではないでしょうか。
言語化を意識して日々アウトプットしていくと、パーソナリティというのは実はどこにでも顔を出します。
毎日文章を書いていれば勝手に出てくる、というか、そこに「在る」ものです。
でもそれは文章を書くことなどの言語化が習慣の一部になっていないとなかなか理解しがたいことではないでしょうか。← 以前の自分がそうでした。
ですから、ご自身のパーソナリティを周囲に伝えたいと思ったら(=言語化を促進したいと思ったら)、言語でのアウトプットを習慣化してしまうのが手っ取り早いと思います。
今日の投稿の内容は、そういったアウトプットのきっかけを探す「探し方」のヒントになれば嬉しいと思って書いてみました。
参考になれば幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?