ある本を手に取って雷が落ちた話
ずっと読みたかった小説、『正欲』。
それを手に取った瞬間、ある発見があったので
ここに綴っていく。
私が考える小説の良さ
今までは、ビジネス書や自己啓発本ばかりを読んでいた。自分の人生を変えるために。
正直、小説はいつも後回しにしていた。タスクが多い日々の中で、じっくり読むため時間がかかる。そんな時間はもったいなかなと、優先順位を低く見積もっていたからだ。
でも、あるとき、
喜多川泰さんの本に出会い、小説の良さに魅了された。
それはそれは、時間を忘れて1日中読み漁った。
小説は、あらゆる人生を覗き見る感覚で、その世界に入り込める。そして、共感力のようなものがうまれる気がする。
小説を読み終えた後、パートナーと話すと、
「ああ、彼の気持ちが前よりも分かる気がする。」
と思うようになった。
小説の正解のあの人の気持ちを知ったから、現実政界での大事な人の気持ちがちょっと分かる感じがした。
そうして、最近は小説を読むことが増えた。
雷がおちた瞬間
そして、
久しぶりにワクワクしながら手に取った小説には、
猫に引っかかれたような
犬に掘られたような
たくさんの傷がついていた。
以前の私なら、「綺麗な方がいいな。」と考え、
傷のない新しい本に交換していただろう。
しかし、今日は違った。
「なんて素晴らしい出会いなのだろう!」
と思ったのだ。
何をメルヘンチックなことを語っているんだななこは。と思うかもしれない。
だが、私は、
「この本は、これまであらゆる人々の手に触れられ、つくり上げられてきたんだ。そして、様々な人に興味を示され手を取られては、離れ、また誰かと出会っては離れを繰り返してきたんだ。そして、私と出会い、私を購入まで導いてくれたんだ。」
と真面目に思ったのだ。
傷ついた本を両手で大事に持ちながら、
このような思いを心に広げ、
ゆるやかな雷が落ちる感じがした。
(雷に打たれたことはない。)
何げない1日が、素晴らしい日となった。
新しい考えが生まれ、なんとも幸せな気分になった。
新しい考えが生まれたワケ
このような考え方が
生まれたワケについて
いくつか心当たりがある。
朝、トイレ掃除を素手で行った
家の掃除をした
植物へお水をあげコミュニケーションをとった
愛犬と愛情を交わし合った
天国にいる大好きな祖父母に思いを馳せた
いつもと違う上記の行動をとったことで、
心に余裕が生まれたのだと思う。
化学的な根拠はないが、
そんな気がする。
記事に出てきた本のご紹介
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