朝と夕の掃除時間に育まれる力。
ここのねには、朝と夕方、二回の掃除タイムがあります。
朝は、スタッフ3人だけで。夕方は、子どもたちもスタッフも全員で。
ここのねでの掃除は、とっても賑やかです。
朝はスタッフ同士でお喋りしながら、情報交換しながら楽しくしています。すると、ほぼ毎朝、一番に登校する小学三年生の男の子が当たり前のように掃除を手伝ってくれて「ありがとうー!!」の声が響く、幸せな朝です。
夕方の掃除時間は、15時にスタッフがベルをリンリーンと鳴らし、「掃除の時間だよーーー!」とみんなにお知らせ。
「ええ!もう3時!?今日もあっという間だったねー!」
毎日のようにそう言いながら、自然に掃除に取り掛かります。
「ちりとりさーん!こっちのゴミお願いしまーす!!」
「これ動かすの誰か手伝ってー!」
「ここもうちょっときれいにできる?」
「ここ使った人誰かなー?」
「ありがとう!助かった!!」
「こんなにゴミがあったんだねー」
「きれいになって気持ちいいねー!!」
「明日の給食も楽しみだねー」
こんな風にいろんな会話が自然に飛び交い、楽しく賑やかに掃除をします。ここのねでは掃除を強制しません。だから、その子が掃除をするかしないかは、本人の意思に委ねられています。
だから、はじめの方は「掃除をしようとしない子」も、もちろんいました。
でもそれは「したくない」のではなく「どんな風に自分が動いていいかわからなかった」のです。
その子は誰かから自然に「ちりとり係」を任されたことでその仕事にやりがいを持って、今ではいつも誰かに「ありがとう」と言われながらニコニコ走り回っています。
そして、誰も強制はしないけれど、みんなその日の気分に合わせて「できるところをできる分だけ」掃除をしています。きちんと決められた係もなく、掃除する範囲も決めていないけれど、各自で考えて、必要な箇所を必要な分だけ掃除をしているのです。
こんな風に毎日積み重ねていく掃除時間は、
「判断力」
「創意工夫」
「達成感」
「自己有用感」
「他者との関わり」
「自己との対話」
などなど、たくさんの「目には見えない力」(非認知能力)を育む大切な時間だと考えています。
「無言掃除」「黙々掃除」などが、主流になりつつある今。
「素早く、効率よく、きれいに」を求めすぎることによって奪われてしまう大切な学びと、「賑やかな掃除」から生まれる豊かな学びにも焦点を当てて見てほしい。
そんな風に思った、今日のお掃除時間でした。
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