誤嚥窒息
うずらの卵大好きなんです。
家ではほとんど出ない食材だったけど、給食でよく出てたし
お惣菜のうずらの卵フライ、串にささったやつが大好きだった。
あれはつけてみそかけてみそ(献立いろいろ)が最強に合うフライで間違いない。
ちなみにトップ画のうずらの卵醤油漬けはドラマで見て美味しそうで作ってみたことがあります。
オーストリアではほぼ食べられていないうずらの卵。
日本みたいに水煮は売っていません。
品揃え豊富な大きめのスーパーの卵売り場の一角に殻付きのうずらの卵が売っているのを買って(鶏卵より高い)
茹で方を調べて、恐る恐る殻を剥いて
ああ、うずらの卵ってこんなに繊細なんだと知りました。
そんなうずらの卵の誤嚥で学童が亡くなったという。
少し前にはぶどうでも事故があったりしたらしいけど
誤嚥したからと言って全児童に出す食材を制限してしまうのは違うと思う。
生産者への皺寄せもさることながら
例えば通学路に見通しが悪くて危険な場所があるとか電灯が少ないとかで行政が対応するのは改善策としてあるべきと思うけど
食べ物、しかも給食みたいに食育や大勢の子どもたちの栄養を考えて作っているようなもので
ある生産者の食材の衛生管理が悪かったとかそういうことでもないのに一斉に給食に出さないっていうのはおかしい。
食べ物をちゃんと噛む。
口にものが入っていたらしゃべらない。
自分の口の大きさに合わせて食材を(噛み)切る。
それって学校で教わることではないと思う。
家庭の教育では?
小学校の時同じクラスの同じ班に給食をよく食べる男の子がいて、
豊田市の給食には納豆に細切れチーズとパセリを混ぜたものが出る日があってその日は手巻き海苔と肉じゃががだいたい出て
納豆巻きを自作して食べることが想定されていたんだけど
その男の子はある時たくさんおかわりをよそってきて納豆巻きも肉じゃがもいっぱい口に詰めたら、
海苔が詰まったのかすごく苦しそうになってしまったことがあった。
少し口から吐き出してことなきを得た気がするけど、
日本は基本的にナイフとフォークを使うシチェーションが少ないので、自分の食べられる大きさに食べ物を切るという能動的な自分の口のキャパの判断をしないまま成長していく。
大人であれば限度がわかるけど、子供だと各食物の水分量だとか詰まりやすいとか吸い込みやすいとかわからないと思う。
私は昔肉が苦手で、ミンチ以外はよく喉に詰まらせて苦しんでたな。
なんとか自分で頑張って苦しくないように飲み込んだり、そういう経験をしながら大きくなるけど
いろんな食材に触れる機会がないとその経験もできない。
大勢の子供たちが、あまり家庭では出ないであろううずらの卵を味わう機会を失うのは違うと思う。
亡くなった子は本当に悔やまれるけど、うずらの卵が悪いんじゃなくて、
ぶどうや蒟蒻畑やプチトマトが悪いんじゃなくて、
物を噛んで飲み込むという大事なことがうまくできなかったということ。
周りの大人が経験不足だったりとかも不幸だったのかもしれないけど
生き物として必要な“食べる”ということがうまくできなかった。
誰かを責めるのはおかしいと思う。
誰も責めることがないように願いたいです。