【じっくり鑑賞】魔女の宅急便 ①旅立ち「親の心子知らず」
こんちには!しゅんたろうです。
とあるコミュニティで、『「魔女の宅急便」と「働く幸せ」について考える』というワークショップを行いました。
作品を味わうとき、めちゃくちゃ時間をかけて、様々な角度から分析するのが私の性分でして、、、
今回めずらしく、そのスイッチが入ったので、ここに書き残しておきます。
作品概要
「魔女の宅急便」
知る人ぞ知るジブリの名作です。
魔女見習いのキキが、修業のため故郷を飛び出し、海の見える街を見つけます。見知らぬ土地で、様々な人と出逢い、様々な経験を通して、成長していく様子を描いた作品です。
1989年上映。上映時間は102分。ゆーみんの「ルージュの伝言」「やさしさに包まれたなら」は、とても耳に残る音楽ですよね。
ざっくり記憶してる内容
魔女のキキと、黒ねこのジジ。
海沿いの坂道を、自転車で二人乗りして走る様子。
飛行船から落ちるトンボを助けて、周囲から祝福されるシーン。
ニシンパイを焼いて届けたのに、「嫌いなのよね」と吐き捨てる少女。
鑑賞前、私がざっくり記憶していた内容は、このあたりでした。
でも、改めてじっくり鑑賞してみると、とても味わい深い作品でした。
①旅立ち「親の心、子知らず」
「ルージュの伝言」が流れるまでのオープニング。
キキは住み慣れた家を離れて、修行の旅に出発します。
夢が膨らむ娘、心配な母、感慨に耽る父。
それぞれの描写が印象的です。
娘(キキ)の視点 ~これから楽しいことが待ってる!~
両親や地域の人たちに見守られて、無邪気に育った13歳は、
まだ「社会の厳しさ」を知りません。
思考は柔軟であり、フットワークは軽く、
夢や希望に溢れています。
伝統やしきたりは、古臭くて面倒なものだと捉えているし
都会に行けば、新しい世界が待っていると信じて疑わない。
若者は無知ゆえに挑戦ができるのです。
いつの時代も同じですね。
母親の視点 ~あの子、本当に大丈夫かしら?~
日頃から娘の様子を見ている母親からすると、
危なっかしくて、心配でたまりません。
娘が心配なあまり
ついアレコレ心配事が口に出てしまいます。
それは、いままでの自分の人生経験から
「新しい環境に身を置く」ということは
大変なことなんだと思う気持ちからです。
それを何度、娘(キキ)に口で伝えても無駄です。
それは、いくら頭では理解してるつもりでも、
体感覚が伴っていない(実際に経験していない)から。
これも、いつの時代も同じ。
時代を問わず、人生における普遍的な要素を
とても上手にギュッと詰め込んだのが
「魔女の宅急便」という作品だと思います。
父親の視点 ~君なら出来ると信じてるよ~
いままで、どんな家族時間を過ごしてきたかは
描写されていませんが、
キキが父親に懐いている様子から、
温かい家族時間を過ごされたことは想像に難くないでしょう。
口うるさく言わない父。
旅立ちの直前に、父から出来るアドバイスは1つです。
「うまくいかなったら、帰ってきていいんだよ。」
当の本人は、こともなげに冗談で笑い返しますが
なんと心強い言葉でしょう。
===
君ならできる。うまくいくと信じてる。
でも、どうしても辛くなったら、逃げていいんだよ。
いつでも帰ってきていい場所がここにある。
私は信じて、待ってるね。
===
うちの娘(7歳)が、独り立ちするときは、
そんな言葉がかけられるお父さんでありたいな…!
本日のまとめ
さて、何本の記事になるか分かりませんが、
勢いで書き始めた「魔女の宅急便」の1回目。
ざっくりまとめるとこんな感じです。
人生の節目を迎える家族や自分は、どんな捉え方をしていますか?
人間関係には、大きく「支配」「対立」「調和」の3種類があると言います。そして、「調和」するために大切なのは、理解と思い遣りです。
1つの出来事も、様々な視点で捉えて、「周囲との調和」と「自分らしさ」の両方を、バランスよく大切にしたいですね。
そんな感じで、次回をお楽しみに!(不定期更新)
しゅんたろう