
【テレビ感想】NHKスペシャル 「ゲーム×人類」
NHKスペシャル 「ゲーム×人類」を視聴。
想像以上に壮大な取り上げ方で、思ってたんとちゃうかったけど、
「世界のいま」をゲームという切り口で捉えることができる番組だった。
番組内容(ざっくりまとめ)
まず、全2回のトピックを、自分なりに列挙してみます。
・エンタメ市場で最も影響力を持つゲーム。(出版、映画、音楽業界よりもスゴい)
・2025年がサウジアラビアで初めてのeスポーツオリンピックが開催予定。
・全盲のプレイヤーが格闘ゲームの上位ランカー。
・貧困暮らしだった若者が、eスポーツ大会で優勝して裕福な暮らしをしているサクセスストーリー。
・オンラインゲームで結婚した夫婦。コロナで亡くなった人を弔う葬列。
・WHOで定義されたゲーム障害。ボイスチャットで勧誘される闇バイト。
・インディーゲームの潮流。
・マインクラフトで無検閲図書館を作った国境なきジャーナリスト団体。(報道の自由度が低い国の言論を、マインクラフト上(インターネット上)に公開)
そして、ここからは番組を見ていて思ったこと2点。
【1、欧米的なゲームと日本的なゲーム】
世界で人気の対戦ゲームは、FPSに代表される銃撃戦や戦車など、戦争を直接的に描いて、敵勢力を殲滅することに達成感を感じさせるゲーム。(ex.「フォートナイト」)これって、西欧的な感覚なんだろうなって。
その点、スプラトゥーンって、すごく日本的。陣取り合戦だし、そこに「遊び心」というアレンジ力も加わってる。
これ、漫画やアニメの世界でも、同じ違いがあって面白い。
欧米のアニメは、ストーリーがワンパターン。ムキムキのヒーローが、ヒロインを助けて、敵をやっつけて世界の平和が守られるサクセスストーリー。
一方、日本のアニメは、もっと読者の日常に寄り添うし、内面の描写が多い。そして、アニメの種類が本当に多種多様で、自分に合ったストーリーを読者が自ら選ぶことができる。
ゲームも漫画もアニメも、立派な学習であり、洗脳だよね。小さい頃から、どんな世界観に触れるかって、超大事だよなぁと。
【2、リアルとバーチャルが溶け合うツールの1つとしてのゲーム】
オンラインゲームやインディーゲームの登場によって、人と人の双方向性が極めて円滑になってきてるよなぁと。
そこに社会性が生まれて、VRなどとの境界線がどんどん曖昧になってきてる。リアルとバーチャルのシームレス化は、ゲームの世界でも起こってる。
さらに言えば、ゲーム制作者が、現実社会の問題について取り上げてゲームにしてたりして、1つのメディアとしての機能も持ちつつある。
従来の"RPG"に代表されるような予定調和の単一ストーリーではなく、「プレイヤーがどこからどう楽しもうが自由!」みたいな"オープンワールド"の潮流も、ある意味で現実社会の理想をゲームに投影させたものだとも言える。
さいごに
単なる「おもちゃ」の1つだったゲームが、いまや娯楽・エンタメの領域を越えて、コミュニケーションツールやメディアとしての機能も持ちつつ、スポーツなんて形で、世界的に認知されてきたことは、時代の大きなうねりの1つと捉えていいのだと思う。
なにも考えずに、ポケモン緑に熱中していた小学生の頃の自分が懐かしい。
そんなことを考えさせられた番組なのでした。
ではまた!
しゅんたろう