夏の薬膳〜4つのポイント〜その2
昨日に引き続き、夏の薬膳について、自分の勉強もかねて書きたいと思います。
ポイントその1は、「湿をつくらない」でした。
夏は、おなかが一年で一番冷えやすく、胃腸の働きが悪くなるので、湿が発生しやすい季節だからです。
続いて、ポイントその2は、できてしまった「湿を出す!」です。
湿は、汗、尿、便から出すことができます。
●まずは、汗から「湿」を出す。
食材では、生姜、ねぎ、紫蘇など外に発散する勢いのあるものの力をかります。湿気の多い日は、湿気で毛穴がふさがれてしまうので、特におすすめの食材です。ただし、私もそうなのですが、入眠しにくい体質の方は、これらの食材は、「陽」の性質のものなので、夕飯には避けたほうが良いですね。「陽」の時間帯(午後3時くらいまで)にいただくようにしましょう。
●次は、尿から「湿」を出す。
利尿、利水、利湿効果のある食材、すいか、きゅうり、冬瓜などの瓜類。昆布、わかめなどの海藻類。豆類、貝類、緑豆もやし、金針菜、はとむぎ、とうもろこしなどを摂りいれて、余分な水分を出しましょう。
●最後に、便から「湿」を出す。
中医学では、古くて汚いものを出さないと、新しく良いものはできにくいといわれています。毎日の排便を、午前中の早い時間に習慣にできるといいですね。朝食にあたたかいものをいただくと、そのあたたかさがエネルギーとなり排便がスムーズになります。ぜひ、朝はあたたかいものを食べてみてください。
●おまけとして、上記のものと「湿」を巡らせる効果のある食材を、一緒に採りいれることもおすすめです。セロリ、陳皮、ハーブ類などの香りのあるものは、利尿効果は高くありませんが、湿を動かしてくれるので、動かしながら「湿」を出すことが期待できます。
陳皮は、ミルでひいてパウダー状にしておくと、調味料として使いやすいです。塩、胡椒、陳皮として常備しておくと、手軽に下味として使うことができますよ。
夏は、不要な「湿」を出し切る季節です。「湿」の決算期です!!
夏の外向きの勢いをかりて、この時期にできるだけ「湿」を出し切れると、一年中、花粉症や喘息や気管支炎などの「湿」のトラブルに悩まされることから解放されることになります。
食事以外にも、睡眠時間、生活時間を整えながら、これからの季節を元気に過ごしたいですね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?