睡眠の問題②:朝食を抜く甚大な影響
前回「睡眠の問題①:光に対する意識の低さ」に引き続き、
睡眠に関する問題を取り上げる。
今回は「朝食」についてだ。
「朝食」をとらないことも、睡眠に大きな影響を与えてしまう要素の一つだ。
朝食も、前回の「光」と同様に「わかっちゃいるけど、できない」
という人も多いだろう。
今回の記事では、朝食を抜く影響を解説すると共に、
朝食をとる習慣を身に付けるためのアクションを記載したい。
朝食を抜くことによる睡眠の影響
まず、朝食が睡眠に影響する仕組みを解説したい。
人間は、メラトニンというホルモンが分泌されることで、夜眠りにつく。
メラトニンの分泌量が睡眠の深さに影響するといわれている。
雑に言ってしまえば、メラトニンの分泌=睡眠の質といっても過言ではない。
では、そのメラトニンは、どうやって分泌されるのかというと、
セロトニンというホルモンが関係している。
セロトニンは、感情や気分のコントロール、精神の安定に深く関わっているホルモンで、朝起きてから徐々に分泌量が増えていく。
このセロトニンがちゃんと分泌されないと、
スムーズにメラトニンが分泌されず、結果として、睡眠に影響が出てしまう。
そして、セロトニンの適切な分泌には、
以下2点を起床後1時間以内にしなければいけないと分かっている。
①一定のリズム運動
②生成するための栄養素の補給
①一定のリズム運動は、咀嚼(モノを食べるときに噛む動作)も含まれる。
リズム運動となる咀嚼、且つ、②栄養補給の両方を行えるのが、
「朝食」というわけだ。
朝食をとらない→セロトニンが分泌されない→メラトニンも分泌されない→睡眠に問題が起きる、という仕組みだ。
余談だが、朝食を抜いてしまうと、睡眠以外にも影響がある。
朝食を抜くと、必要な栄養素が得られないため、
人間は、1日を「省エネモード」で過ごそうとする。
体がきちんと動かないのはもちろん、頭も働かない。
代謝も落ちるので、朝食分のカロリーがないはずなのに、太る。
朝食を抜いた分、昼食や夕食をバカ食いしがちで、さらに太る。
セロトニンが分泌されないから、精神の安定もとれず、
日中、イライラやネガティブ思考に陥ることにもつながる。
朝食を抜くと、日常生活に甚大な影響が出るのだ。
とはいっても、「なかなか食欲湧かないし、、、」という人向けに、
アクションを記載する。
アクション
今まで、朝食を
・食べていない人
・食べてはいるが、かなり少量な人
・起きてから、1時間以上たって、から食べる人
向けに、適切な朝食習慣を身に付けるためにアクションを提案したい。
それは、起きたら「一番好きな物を食べる」、ということだ。
どういうことか。
もちろん、朝は栄養満点なものを食べたほうがイイ。
エネルギー源になる糖質はもちろん、何よりホルモンの材料になるたんぱく質を摂取するのが理想だ。
卵や乳製品、魚や肉を食べられれば最高だ。
ただ、習慣を変えるというのは、なかなか難しく、
最初から理想を目指すと、必ず挫折する。
糖質やタンパク質を朝からモリモリ食べられる人は、少ないだろう。
まず、何より優先すべきは、
朝起きると「食べものが、すぐお腹に入ってくる」
ということを体に覚えさせることだ。
そのためには、少し乱暴だが、まずは何でもいいから食べる。
お菓子でも、ケーキでも、アイスでも。
好きなものを食べる。どんな時でも、食欲が湧く、好きなものを食べる。
本来であれば、きちんと咀嚼して食べるものが良いが、
難しければ、ゼリーやジュースなどから初めてもいい。
とにもかくにも、朝食をとる生活を習慣づけることが最優先だ。
習慣がつくと、そこから内容にこだわるのは、そんなに難しくない。
そもそも、人間は寝ている間6~8時間、栄養を補給できず、
体の回復に、多くの栄養素を使っている。
朝はエネルギーが枯渇しているのだから、
本来であれば、必要な栄養素を体が欲するのが普通。
朝食の習慣さえ、身に付けば、きちんとエネルギー源になる米やパン、
たんぱく質なども、のどを通るようになってくる。
小さな一歩でいいから、朝食をとるという習慣をつける。
それだけでも、今まで朝食を抜いていた人は、
1日の気分・体調が全く変わるはずだ。
朝食をとると夜は自然と眠くなり良い睡眠ができる→
→次の日良い気分で起きられ、ちゃんと朝食を食べられる
→また、良い1日を過ごせる。
→そしてよく眠くなる・・・
そんな良い1日を過ごすためのループは、朝食から始まるのだ。
まとめ
『幸せな毎日は、朝食から始まる』
肝に銘じよう。
かしこ。
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