新小4 組み分けテスト 当日②
今回のテストは2科目 ・算数 40分 200点満点 ・国語 40分 150点満点
最初にテストの説明やら何やらがあるらしく、合わせて2時間近く待たなければならない。少し重かったが、PCを持参し、仕事をするつもりだった。 しかし、やっぱり息子のことが気になり、思ったよりはかどらなかった。
そうこうしている内に迎えに行く時間となり、会場へ行くと、また拡声器を持った人たちが人員整理を行っていた。終了時間になると、
「最初は男の子から出てきます。男の子の親御さま、赤い絨毯の両側にお並びください」と声がかかった。 え?赤い絨毯? なんじゃ、そりゃ。と思って中を見ると、レッドカーペットのように廊下から入口まで赤い絨毯が敷かれている。その両脇に親御さんたちが一斉に並び始めた。
ワクワク、ドキドキ我が子を待つ面持ちは、さながらアイドルを出待ちするファンのようである。これでウチワがあれば完璧だ。
最初の男の子が出てきた。キャー、〇〇くーん!なーんて掛け声はないが、お母さまらしき人が嬉しそうに手を振っていた。男の子はそれに気づくと、ニコっと微笑んでお母さまのもとへ・・・。 うーん、やっぱり構図は出待ちだ。
私もそんな出待ちファンさながら、我が家のアイドル「モジモジ君」を今か今かと待っていると、とてつもない「負のオーラ」をまとった王子が出てきた。私の胸が違った意味でドキドキし始めた。
「どうだった?」と声をかけると、 「・・・出来なかった」ポツリとつぶやいた。
「そうなの?難しかったの?」と聞くと、「うん」と、また一言。
「その出来なかったっていうのは、『出来ない問題があった』ということなのか、『全体的に出来なかった』の意味なのか、どっち?」 こんな「真犯人フラグ」の刑事のような質問をしたのは、だって曲がりなりにも、少しは勉強したんだもん、全然出来ないってことあり得ない!と信じたかったのだ。
「全体的にできなかった。」 「あー・・・。でもさ、でもさ、半分くらいは出来たんじゃない?」 「うーん・・・、半分もできて、ない、かな・・・」 「・・・そっかぁ、ま、取り合えず家に帰って、振り返りしようっか。」
「半分も出来ていない」という返答にショックを受けつつ、これ以上質問を続けると、息子が負のオーラに飲み込まれ、魔界に転生しそうだったので、一旦ここで質問を終了した。
それからは、「知ってる子いた?」とか「どんな教室だった?」など他愛のない会話をしつつ家路に向かった。 その間、私の頭の中では「いや、半分も出来てないなんて、絶対ないわ。きっと思ったより出来てるはずよ、ルンルン!」と頭の中はお花畑だった。
しかし、それは大きな大きな間違いで、振り返りの最中(特に算数!!)に何度も意識を失いかけるのであった。
(つづく・・・)