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olsen_olsen
#211 守り勝つチーム
ゴールデンウィークに市の運動公園グランドで、学童野球の公式戦があった。当日は晴れて日差しが強かった。
しょうへいの初戦の試合は、互いに点を取り合い、2回の裏までは、2対3で負けていた。5回の表にしょうへいのチームは3点をとり、5回の裏の相手の反撃を1点にしのぎ、5対4で勝利した。
試合は、ピッチャーの投球のリズムが良い時は、ストライクが先行し、バッターの三振が続いた。突如ピッチャーの投球リズムが乱れ、フォアボールで出塁すると盗塁というパターンになった。それに、エラーやフィルダースチョイスが絡むと、大きく得点が動いていた。
私は、はらはらドキドキしながら、バックネットの裏から観戦していた。
ピッチャーの投球数の制限、試合の80分時間制限など、私の中学校時の軟式野球とは違うこともあった。
終了後、相手のチームとあいさつを交わしたあと、応援席の前に集合してあいさつをした。私たちも、拍手して子どもたちの健闘をたたえた。
次の試合が始まるので、すぐに、椅子や簡易テントなどを移動させた。
しょうへいたちのチームは、冬の間に、繰り返し守備の練習をしていた。去年の秋の新人戦からレギュラーのポジションについた新4年生が、冬の間に着実に成長していた。キャッチャーのルーキーは、盗塁を阻止できなかったが、正確なボールをセカンドベースに投げていた。セカンドのルーキーは、セカンドに飛んできたフライもゴロも無難にアウトにすることができるようになっていた。
6年生4人・4年生5人・3年生1人の少人数になったチームは、他のチームと比べると、体格もパワーもスピードも格段に劣っている。打ち勝つチームではない。しかし、負けない(守り勝つ)チームに着実に成長していた。