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#489 預金通帳

 お昼を食べてから、私は市内の銀行に行った。
 日常的に使っていない銀行口座解約するために、キャッシュカードと通帳持って行った。

 窓口で、私は行員さんに『銀行口座を解約したい』旨の話をし、通帳とキャッシュカードを出した。行員さんは、私に「お届けのご印鑑はお持ちですか?」と聞いてきた。私が「銀行印はもっていない」というと、行員さんは運転免許証で本人確認をして、解約の手続きをしてくれた。
 しばらくして、私は解約済みと書かれた通帳と、残金をもらい手続きを終えた。先延ばしにしていた銀行口座の解約が終わり、私はほっとした。

 家に帰り、私は解約された通帳を見た。口座開設は平成10年2月23日になっていた。当時は不景気だった。私の周囲では、銀行預金をいくつかの銀行に分散して預ける風潮だった。
 この通帳で定期的に取り引きしたことはないが、ATMでキャッシュカードを使って入出金を繰り返していた時もあった。
 
 『口座開設した時や入出金を繰り返していた時には、この口座には意味があったのだろう・・・。』私は、通帳のページをめくりながら、しばらくの間、当時のことを考えてしまった。
 口座の最後には、「永らくご愛顧いただき誠にありがとうございました」と書かれていた。
 
#お金について考える  
#今日やったこと

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