「インバウンドサミット2024」で話したこと
ご無沙汰してます、Carstay宮下です。
気づけば、約半年ぶりの更新。
Carstay株式会社は第7期を迎えました!
怒涛の半年間でしたが、2024年の出来事はまた年末振り返るとして。
今回のnoteでは、先日登壇させていただいた「インバウンドサミット2024」のアーカイブ視聴が可能になったので、スタートアップピッチにて、お話しさせていただいた内容をnoteにも記したいと思います。
解決したい課題
Carstay株式会社の宮下です。
私たちはキャンピングカーのスタートアップです。
では、なぜキャンピングカーなのか?
みなさん、この場所はどこか分かりますでしょうか?
こちら山口県にある、"元乃隅神社"という場所です。
海外のお客様にも人気な場所ですが、この神社、博多空港から公共交通機関だと6時間かかる場所にあります。一方で、車だと2時間半で辿り着けますが、周囲にホテルがないので、泊まることができません。
また、こちらのイベント、皆さんお分かりですかね?
日本三大花火の"大曲の花火大会"です。
秋田県の大仙市人口8万人に対して、80万人の観光客が訪れます。そのため、新幹線やホテルが全然取れないので有名なイベントです。
このように日本には、数多くの風光明媚な観光地や文化体験が楽しめるようなイベントがあります。しかし、観光客は行けない、そして泊まることができないという課題があります。
これは地域の方々からしてみると、来てもらえない、そして泊まる場所がないので、お金が落ちないという課題になります。
このような交通課題や宿不足による機会損失ですが、私たちは数千億円以上あると見込んでいます。観光立国を目指す日本において、国家課題と言っても過言ではないのではないでしょうか?
提供する価値
そこで、私たちが解決策としてご提案するのが、
“Moving Hotel”と呼ばれる、「動くホテル」ことキャンピングカーです。
車内には、ふかふかのベッドとエアコン・ヒーターなどの家具がありますので、どこでも快適に移動、滞在することができます。
実績
具体的な事例をご紹介します。
先月、新潟県の苗場町で開催された"フジロックフェスティバル"
こちらのキャンピングカーの宿泊チケットは1台30万円でしたが、30台分すぐに売り切れました。その予約者のほとんどが海外のお客様でした。
また、こちらは群馬県のみなかみ町で開催された音楽フェスの"ニューアコースティックキャンプ" の会場です。
このように瞬間風速的に、宿が足りなくなるような、地域やイベントは年中あります。
そこで、キャンピングカーなら、必要なタイミングだけ、一時的に宿泊施設を増やすことができ、設営時間は3分で、ホテルの客室をご用意できます。
そういった、「動くホテル」と呼んでいる、私たちのキャンピングカーの価値は、レジャーだけではなく、災害が発生した時にも活躍します。
私たちは1月に発生した能登半島地震、災害発生時から数日間で、30台のキャンピングカーを能登半島へ提供しました。
市場について
このように、いろんな用途があるモビリティ、キャンピングカーですが、とても市場が伸びています。
数値を見ても、1年間で38%も急成長しているような魅力的なマーケットです。
さらに、この「動くホテル」という部分を加味すると、単なるアウトドア・レジャーのみならず、今後は宿泊市場までリプレイスする可能性があると確信して、2020年にこのマーケットに参入しました。
事業について①
では、具体的に何をやっているのか?
まず最初に出したサービスは、国内最大のキャンピングカーのカーシェアリングサービスです。
現在、全国500台の車両を登録していて、このようなプラットフォームを持っているからこそ、レジャーや災害発生時に私たちはキャンピングカーを提供することができています。
インバウンドのお客さま、非常に増えています。
長いと3ヶ月間キャンピングカーを借りて、日本全国を旅しています。混雑している有名観光地を避けて、日本全国の自然を堪能している方が大半です。
こちらは提携させて頂いている、広島県三原市です。
宿不足が発生する地域に「動くホテル」がやってくると、大体一台あたり5万円分の観光消費による経済効果があります。
そのため、このキャンピングカーの旅というのは、オーバーツーリズムの対策になるだけではなく、地域の滞在型観光を促進できるという、一挙両得のソリューションとして、自治体さまにご提案させて頂いています。
では、なぜこのようなカーシェアプラットフォームが成立するのか?
みなさんもあまり日常的にキャンピングカーを見ないと思います。その理由は、キャンピングカーのオーナーさまが、持っていてもあまり乗らないからです。年間340日は駐車場で眠っています。
遊休率の高いアセットであるキャンピングカーを、私たちはマッチングプラットフォームという形で、シェアリングをしています。
そこで、オーナーさまの資産運用ニーズに応え、マッチングによる手数料をいただくビジネスモデルが成立している訳です。
事業について②
そして、このマッチングサービスをやる中で、私たちはもう一つの課題に気付きました。
それはキャンピングカー自体の人気がありすぎて、生産が追いついていないことです。
その結果、新車のキャンピングカーは3年待ちにもなっており、価格も1000万円を超えて、どんどん高騰し続けています。
そこで、私たちが2つ目の事業として始めたのが、車両製造事業です。
横浜の自社のガレージで、最新の技術を活用しながら、3ヶ月間でお客様にお届けできるような体制を構築しています。
このような"VAN LIFE(バンライフ)"と言われる、海外の車で滞在するライフスタイルを体験できるような、人気の車両を中心に販売しています。
国内だけではなく、海外からのニーズもあるので、国外への輸出も含めて、準備を進めています。
また、先日はEVのキャンピングカーを日本で初めてつくりました。
今後、自動運転社会に向かうにつれて、このような「動くホテル」はもっと普及すると思うんですよね。そんな未来に向けて、新しいものづくりにも挑戦しています。
このように、私たちはキャンピングカーの一気通貫のプラットフォームをやっています。
お客さまにまず興味を持っていただいて、カーシェアで試乗の機会をつくり、そして人気車両の購入をご提案、修理・メンテナンスはもちろんのこと、資産運用まで、一気通貫の仕組みをつくっています。
業績
その結果、私たちはスタートアップの中で、唯一のキャンピングカー市場の会社ではありますが、急成長することができています。
実際に、売上はYoY372%増で成長中です。
前期は単月黒字を達成し、今期は通年黒字を見込んでます。
そのため、このような「動くホテル」にぜひご興味を持っていただけるような事業者さま、そして資金調達も行っていますので投資家さまがいらっしゃいましたら、ぜひお話しさせていただけたら大変嬉しいです。
ミッション
私たちの会社のミッションは "Stay Anywhere, Anytime"
誰もが好きなときに、好きな場所で、好きな人と過ごせる世界を作る。というものです。
これは私が前職で、1200人以上の海外のお客さまをガイドした経験から生まれました。
自由な旅の機会をつくることで、日本全国の魅力ある地域と世界の架け橋になりたいと考えています。
「本物」はなにか?
最後に、このイベントのテーマである"本物は何か?" について。
私たちは、「寄り道ができる旅」なのではないかと考えています。
SNSやAIなどがどんどん発展していって、"予測できる未来"が増えていると思うんですよね。
そこで、予想を良い意味で裏切ってくれるような、予想外の体験や新しい発見。そのような、宝物のような時間を過ごしながら、日本全国で寄り道をしながら、巡ってもらいたい。
そんな想いで、私たちはCarstayという会社をやっています。
ご清聴、ありがとうございました。
アーカイブ視聴はこちら
ここまで読んでいただき誠にありがとうございました。
引き続き、事業提携や、資金調達に意欲的に動いておりますので、少しでも弊社にご興味を持っていただけた方は、ご連絡頂けましたら幸いです。
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2024.10.22
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