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ウクライナ危機の寄付先検討リスト

ウクライナが大変なことになっている。現状のウクライナ危機の取り上げられ方には言いたいことも少しあるけれど、人々が関心を寄せていること自体は悪いことではない。そして、日本にいながらも積極的に何かをしたいという人もいる様子。友人たちにもどこに寄付したらいいのか尋ねられたので少しまとめてみました。

国際NGO 

攻撃が始まったばかりの頃に比べて、多くの団体が支援を表明し、募金を始めています。日系の大手だったらピースウィンズジャパンとかAARジャパン (難民を助ける会)とかは、周辺諸国できっと活動を始めるでしょう。すでに現地に入っているかも。国際NGOで日本にある団体だったら、プラン・インターナショナルセーブ・ザ・チルドレンワールドビジョン。最初の2団体は当初は寄付を募集していなかったけれども、最近開始した模様。こういった国際NGOはヨーロッパにも基盤が多くあるので、きっと世界中からお金は集まっていると思います。日本の団体か国際系の団体かでまずは決めて、そこから各団体の得意分野で選んでいくというのも手かもしれません。

紛争の影響は男女により大きくことなり、復興の過程にも男女格差は存在します。緊急時のジェンダー平等あるいは女性のエンパワーメントという観点から寄付先を探すとしたら、上記の団体だとプラン・インターナショナルですが、ケア・インターナショナルも「人道支援とジェンダー」では定評があります。

あと、医療系だったら国境なき医師団(MSF)とか世界の医療団も選択肢の一つです。MSFはもともとロシアでもウクライナでも活動していたみたいだし、世界の医療団も7年以上続いているウクライナ危機に出動していたみたいで、現地の国際NGOとして早い段階から声明をだしています。日本赤十字も寄付受付を開始したみたい。日本赤十字に寄付すると、国際赤十字とか現地の赤十字を通して支援が行われると思う。

国連

最初にNGOを紹介したところで、きっと国連のブランド力にはかなわず、UNHCR(難民)、UNICEF(子ども)、WFP(食糧)などに寄付する人は多くいると思う。悪いとはもちろん思わないけれど、結局、国連は上記のNGOとパートナーを組んで支援活動を行うことが多いので、寄付効率という意味では特によいとは思えない。むしろ、国連への拠出は日本政府に任せたいもの。私たちの税金なんだから。

また人道危機の際に主要な役割を果たすのはOCHA (国連人道問題調整事務所)だ。OCHAは早い段階で、CERFというウクライナ国内の活動を助成する基金を投入していますが、日本政府のCERFの拠出ってすごく少ない。CERFは最近、人道危機が発生している地域において、もともと活動している地元の団体に拠出することが増えていて、当たり前のことだけど、素晴らしいと思う。日本にいる私たちに何ができるかといったら、日本政府にCERFに拠出するように働きかけることも1つだと思う。

その他思ったこと

そういえば、直接ウクライナ政府に寄付をした企業のひとがいた。どういうつもりなのかはよくわからないけど、紛争当事国に資金を提供するなんて、武器や弾薬などに資金をつぎ込むようなもので、紛争を悪化することはあっても、平和的解決にはつながらないだろう。中立、公平、独立、人道を謳う人道原則に反しているし、人道的な立場から何か協力をしたい人たちは避けるべきだ。

避難民の数はすでに100万人を超えたといわれ、周辺諸国の負担はこれからもますます増加するだろう。ウクライナ国内のみならず、難民を受け入れている地域の団体への寄付も大切だ。国際NGOおよび国連は様々な地域で展開しているので、その支援したい地域を基準に選ぶのもありだろう。

最後になるが、今回の一連の報道をみて、ロシア国内での反戦争抗議活動が多く取り上げられていることに気づいた。戦争の平和的かつ恒久的な解決を目指すのであれば、ロシア国内における民主的な空間の拡大を目指すことも大切だと思う。緊急支援と違って今すぐに達成することはないだろうけど、海外に住まう私たちは、紛争当事国の内側から戦争に抗う人たちにもっと寄り添っても良いと思った。



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