ブリューパブへようこそ!クラフトビールのコト消費戦略②【2021年1月18日】
こんな世の中ですけど割と元気に生きてますよ。
身近でも陽性者が出てきましたね。みんな過敏になるのもわかります。特に高齢の方や疾患のある方が身近にいると心配かと思います。けど、それは別にコロナに限ったことでもないし、経済死も怖いし、補助金助成金で生かされて生産性や競争力や意欲を抜かれてボケて生かされるほうが個人的にはもっと怖い。早く順応しないとなと思います。
というわけで前投稿の続き。セミナーの内容共有です。
ブリューパブへようこそ!クラフトビールのコト消費戦略
弊社の具体的な取り組み事例について。
まずこれは前提のお話。クラフトビール市場の中でも、ブリューパブという業態やスタイルは一つのカテゴリーとして考えないといけないと思います。
製造業だけを基本としたメーカーとは違うという考え方。
あくまでもブリューパブは飲食業の一業態と思うんですね。なので、製造業のノウハウしかないのにブリューパブをしようとすると色々問題が起きる。もちろんその逆もしかり。
製造業も出来るし、飲食業もできる。それで初めて成り立つビジネス。その両軸のウェイトをどうマネジメントするか。常に半々が良いというわけじゃなく、その時々でバランスを調整していく。このバランス感覚がブリューパブ経営において非常に重要。
これは言葉の説明。何かの引用ですが、コト消費を語る前に、モノ消費もご紹介。前述のプロダクトとサービスを端的に表してると思います。
ここからは具体的なコト消費事例に。まずは楽しむ編。
最初に「ゆるランビール部@大阪」の活動が。笑
これは普段からつながりのあるお客様に声をかけて大阪市内をゆるーく小一時間みんなでランニングして、店舗の近くの銭湯でひとっ風呂浴びたあと、自店舗でビールで乾杯するというなんとも健全なイベント。小一時間しか走ってないのにビールを3時間くらい飲むわけですが。笑。ビールの部のみ参加する部員も歓迎。
これはブリューパブなので当然といえば当然ですが、料理とビールのマリアージュ。イベントやフェアのような期間でやることもあります。ビールに合わせて料理を作ったり、その逆もあり得ます。基本は集客目的。
これも定番の組み合わせで音楽とビール。オープンイベントで投げ銭したり、貸し切りクローズイベントでお客様がビール飲みながら演奏して楽しんだりと盛り上がるのは間違いない。イベントに合わせてオリジナルビールを仕込んだりもします。
次に伝える編。学びの事例です。ワークショップ。
テイスティングの仕方とかグラスの選び方。びあけんとかの試験に向けた勉強会。大阪市内のブリューパブ巡りのツアー開催とか。
これは一般のお客様向け、ライトユーザーに関心を持ってもらうための取り組み。
こちらはもうちょっと突っ込んだ内容。原料や醸造工程の説明や紹介をスクールやセミナー形式で。これも醸造所を併設しているブリューパブならではかもしれません。
SNSで告知すると、全国から参加者が来たりします。プロの醸造家を目指す方や、飲食店の方、ビアテイスターなどの勉強中の方などがターゲットです
本やネットで知識はある方も、実際に仕込の現場や原料に触れることはあまりないので、学びが深まり交流も盛り上がります。
コト消費の事例で一番貴重な体験で喜んで頂けるとすれば、仕込作業の体験かも。これは、プロを目指す方や知識を深めたい方も多いですが、結婚式の貸切イベントで、ビール好きの二人が一緒に仕込んだビールを振舞いたいという要望に応えることも。
一般的には、店舗の周年イベントやOEMの商品開発で、クライアントと一緒に仕込んだりが多いパターン。
で、もう一歩踏み込んで、コト消費に続いて「トキ消費」について。
コト消費は基本的に何度でも体験できるけど、トキ消費はその時その場所でしか体験できない、という消費行動。一期一会のクラフトビール体験。
ひとつめ、フレッシュホップ。ビール製造に欠かせない原料のホップですが、普通は海外のホップを使っています。
年に一度、地域の住民や企業が栽培して収穫した摘みたてフレッシュホップを使った醸造イベントを開催。大阪駅のすぐ近くウメキタエリアで始まった活動で、今はそれが広がって大阪や奈良で栽培、参加する人も増えてるし、日本中で同じような取り組みがどんどん広がってます。
業界的には賛否両論あるかと思いますが、最近の国産クラフトビールのムーブメントの一つとして注目。
これも面白い取り組み。長野県のリンゴ農家さんとコラボして、副原料に使うリンゴ果汁を用意するところからビール造りが始まるという企画。クラフトビールで発泡酒免許の事業者は、副原料の調達は気になることの一つ。
六次産業化したい郊外の農家さんと、都会の参加者さんとつなぐ役割としてクラフトビールが出来ることを模索しています。フルーツも野菜もけっこうなんでも使えるのがクラフトビールのいいところ。
あとは、地元のお祭り編。小規模でOEM製造できるメリットを活かして、お祭り1日で消費するオリジナルビールを仕込みます。
大阪で100年続くワイナリーのイベント、私が八尾市出身ということでつながりができた、枝豆を原料に使ったビール。行政も関わっている取り組みでメディア露出もあります。
事例の紹介はここまで。あくまでも色々やってることの一部ですが、例として。
なんでこんな色々面倒そうなことをあれこれやってるのか。顧客のファン化、コミュニティを生むことが、クラフトビールを日常で楽しんでもらうためにブリューパブが取るべき戦略だから。
弊社のミッションは「身近なブリューパブを作り、共に楽しむ」
都市型のブリューパブで、お客様はもちろん、そこに携わるスタッフも一緒にクラフトビールを楽しむことを目指してます。一緒に楽しめないなら、やる意味ないと思う。なんか使命感や義務感でやってるような人たまにいますけどね。
今回はここで一回終わりにして、次でまとめでこのシリーズ終わります。
今月中にクラウドファンディングもスタートする予定なんですが、クラウドファンディングについても改めて書こうかなと思います。