【メモ】IPAmj明朝および花園明朝両フォントにおける変体仮名・合略文字・訓点の扱い

※多分、ほとんどの方の環境では、「豆腐」だらけで表示されてしまうかと思いますが、「IPAmj明朝」というフォントと「花園明朝A」というフォントをインストールすれば、ほぼご覧になれます。
※どちらもフリーで意外と見やすいフォントなので、フォント置き場は下部に書いておきます。

1. IPAmj明朝フォント
公式仕様は、https://moji.or.jp/mojikiban/font/ を参照。

1.1 変体仮名
Unicode 10.0.0で採用された286文字全てが入っている。
しかし、Unicode 6.0で採用されたものの、Unicode 10.0.0に引き継がれなかった「𛀀（ア行のエ）」(U+1B000)は含まれていない。

1.1.1 Unicode 6.0に入っていた「𛀀（ア行のエ）」(U+1B000)と「𛀁（や行え）」(U+1B001)について
・「𛀁（や行え）」Unicode 10.0.0に吸収されたため、入っている。
・「𛀀（ア行のエ）」はUnicode 10.0.0に採用されなかったためか、IPAmj明朝には含まれていない。そのため大抵の環境だと「豆腐」で表示されてしまう。

1.2 合略文字
現在Unicodeが付与されているひらがな2つ、カタカナ4つの全てが入っている。
・Unicode 3.2で採用された「ゟ(より)」(U+309F)、「ヿ(コト)」(U+30FF)
・Unicode 5.2で採用された「𪜈(トモ)」(U+2A708)
・Unicode 10.0.0で採用された「𬼀(シテ)」(U+2CF00)、「𬼂(なり)」(U+2CF02)、「𬻿(ナリ)」(U+2CEFF)

1.3 訓点
Unicode1.0.0で採用された16記号の全てが入っている。
・竪点（1記号）「㆐(U+3190)」
・返り点（15記号）
　「㆑(U+3191)」
　「㆒(U+3192)」、「㆓(U+3193)」、「㆔(U+3194)」、「㆕(U+3195)」
　「㆖(U+3196)」、「㆗(U+3197)」、「㆘(U+3198)」
　「㆙(U+3199)」、「㆚(U+319A)」、「㆛(U+319B)」、「㆜(U+319C)」
　「㆝(U+319D)」、「㆞(U+319E)」、「㆟(U+319F)」

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2. 花園明朝フォント
花園明朝Aと花園明朝Bとに分かれている。
※公式仕様は、http://fonts.jp/hanazono/ 参照。
花園明朝Aだと合略文字が入っていない。（IPAmj明朝で表示できなかった「𛀀（ア行のエ）」も入っている。）
花園明朝Bだと変体仮名が入っていない。
訓点は花園明朝A、花園明朝Bともに入っている。

2.1 変体仮名
Unicode 10.0.0で採用された286文字全てが入っている。
またUnicode 6.0で採用されたものの、Unicode 10.0.0に引き継がれなかった「𛀀（ア行のエ）」(U+1B000)も入っている。

2.2 合略文字
現在Unicodeが付与されているひらがな2つ、カタカナ4つのうち、Unicode 10.0.0で採用されたひらがな1つ、カタカナ2つが入っていない。。
・Unicode 3.2で採用された「ゟ(より)」(U+309F)、「ヿ(コト)」(U+30FF)は入っている。
・Unicode 5.2で採用された「𪜈(トモ)」(U+2A708)は入っている。
・Unicode 10.0.0で採用された「𬼀(シテ)」(U+2CF00)、「𬼂(なり)」(U+2CF02)、「𬻿(ナリ)」(U+2CEFF)は入っていない。

2.3 訓点
Unicode1.0.0で採用された16記号の全てが入っている。
・竪点（1記号）「㆐(U+3190)」
・返り点（15記号）
　「㆑(U+3191)」
　「㆒(U+3192)」、「㆓(U+3193)」、「㆔(U+3194)」、「㆕(U+3195)」
　「㆖(U+3196)」、「㆗(U+3197)」、「㆘(U+3198)」
　「㆙(U+3199)」、「㆚(U+319A)」、「㆛(U+319B)」、「㆜(U+319C)」
　「㆝(U+319D)」、「㆞(U+319E)」、「㆟(U+319F)」

以上

IPAmj明朝フォントと花園明朝フォント（花園明朝Aと花園明朝Bの2つが含まれています。）
IPAmj明朝：https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/ipamjfont/
花園明朝： https://ja.osdn.net/projects/hanazono-font/downloads/68253/hanazono-20170904.zip