見出し画像

重力波ブランコが宇宙形成を補助

重力波とは、時空の歪みがみたらす微弱な波です。

あまりにも微弱すぎて、それを予言したアインシュタイン本人も観測は実質上不可能と思い込んでいました。例を挙げると、原子核よりも小さな幅が測定できるほどの検出器が必要です。

そんなアインシュタインの予想を覆し、丁度100年後に人類は重力波の観測に成功します。

あまりに凄いことなので、翌年には貢献した研究者キップ・ソーン(お茶の間ではSF映画インターステラー科学総監修としても有名)がノーベル物理学賞を受賞します。
ノーベル賞は、一般的には数十年ぐらいは様子を見て業績が評価されることが多いです。
例えば直近にノーベル物理学を受賞した真鍋淑郎(まなべしゅくろう)は、1960年代の研究が評価されたものです。

ちなみに、最近NHKの科学番組で20年を振り返る特集があったのですが、そこに登場した天文学者(渡部潤一)が最も驚いた業績も、やはりこの重力波の直出検出でした。

重力波は極めて透過性が高く、そもそも重力は(あまりにも他の力より極端に弱いことを説明するため)他の次元にも行き渡っているのでは?という野心的な説もあり、今後重力波を使った宇宙の解明が期待されています。

そんな重力波でこんな面白い記事が掲載されました。

ようは、
重力波の共振で「光」が形成された可能性がある、
という話です。

共振の例として、ブランコを振幅を高めるために無意識的に我々がやっている行為があります。専門用語で「パラメトリック励振」と呼ばれているようです。

もし、重力波共振が宇宙初期のインフレーション終焉時に起こっていると仮定すると、素粒子にエネルギーを与えて「光」を放出し、その後のビッグバン以降の物質形成に貢献した、という筋書きです。

もしこの仮説が正しいとすると、思っている以上に宇宙初期は想像したかったようです。

実は日本でも重力波観測は世界トップレベルでした。KAGRAというプロジェクトが以前より始動しています。

「でした」、と書いたのは当初期待していたほど性能(解像度)が上がらず、中断気味でした。(色々な噂も聞きますが裏付けが取れないので割愛)

ただ、それが最近のニュースで観測再開とあり、ぜひこれからの活動に期待を寄せています。

上記記事内でも触れてますが、これは国際的な協力も踏まえたものです。

人類共通の科学的難題を解くには、論文だけでなく実際の観測活動もこのように一国に閉じずに国際的な協調の下で行われることが珍しくありません。

ぜひ、新しい観測・理論的仮説でさらにザワザワさせてほしいです☺

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?