暦の補正「うるう」が将来なくなるかも!?
2024年は4年の1回の「うるう年」で、昨日2月29日を迎えます。
うるう年とは、太陽を一周する公転の日数と365日との微妙なずれを合わせる補正的な処置です。(日本は太陽暦を採用)
当日は、コンピュータ処理による問題もおこったようです。
他にもいくつかの施設で同じような現象が起こっています。
昔1999年が2000年に切り替わるときに下2桁だけを読む混んで1900年と誤解してしまう「2000年問題」がありました。
当時私はソフトウェアエンジニアとしてシステム管理をしていたので、緊張していたのを今でも思い出します。
この「うるう年」ですが、暦によって補正方法が異なります。
歴史を調べてみると、なんと2200年前から補正していた記録が残っています。
この石碑に、王への賛辞や軍事作戦や諸所の規定に交じって、下記のような表現が刻まれているとのことです。
繰り返しですが、BC2世紀です。古代エジプトの観察力にぞっとすらします。
じつはうるう「年」と別に、うるう「秒」というものも存在します。
秒は、地球の自転とのズレの補正です。ざっくりですが約1000分の1秒遅れます。
つまり1000日(3年程度)で不定期に1秒が挿入される営みです。うるう年とは全く別のルールです。不定期なのは地球の自転が完全に安定しているわけではないためで、国際機関が数か月前に発表して実施されます。
1つ記事を紹介しておきます。
タイトルをみて「えっ」と驚きました。今の流れだと2035年ごろに廃止される方針だそうです。
どんなインパクトがあるのかがちょっと図り知れませんが、秒を争う証券取引などは気になりますね。逆に言えば日常生活では影響はないと思います。
ようは、暦は過去においては人民の生活上必須でしたが、いまのようにICTが発達した現代では、その位置づけも変わってきているのだろと思います。
科学好きにはそれよりも、不定期でないと挿入時期が分からない「自転の不安定性」と「原子時間を超える新たな時計」が気になります。
後者については以前ふれました。日本の研究者による光格子時計が注目されています。
精度が高くなることで、地震波の測定など地球規模の実態やそれに基づく予測が可能になります。
暦と時計は、ある意味日本の文明を眺めるうえでとても面白い題材ですね。