ピエロと笑いの人類学的な意義
「ピエロ」と聞くと、どんなイメージを持つでしょうか?
良かれあしかれ、関心が高い人は多いと思います。
こんなニュースが気になりました。
要は、
道化を演じるピエロが逆に不気味に感じるのは、「不気味の谷」現象だけでなく、非日常的なテーマであることやメディアの影響もある、
という話です。
「不気味の谷」とは、ロボット研究で使われる言葉(日本の研究者が提唱)で、「人間に近くなるほど好感が高まるが、どこかで負に変わるタイミング」を指します。
興味を持った方のためにWikiを引用しておきます。
ピエロでこの例えは初めて聞きましたが、それだけピエロへの愛着がある証拠なのかもしれません。
下記によると、ピエロは中世の即興喜劇集団の「ペドロリーノ」という役名が由来とのことです。細かくは非哀をパントマイムで表す役割とのこと、ちょっと深そうですね。
ただ、ふと思ったのですが、「笑い」はピエロに限らず、人類の進化において結構重要な役割を担ったのではないかと思いました。
近い行為は他の哺乳類も行うようですが、表情と音声を組み合わせて笑うのはどうも人類だけのようです。
下記の記事で、その独自性や笑いの起源についてたどっています。
要は、
人が笑うのは、
1.社会集団形成の手段
2.健康の促進
という仮説です。
1で、笑いの起源がサルの毛づくろいにあるという説は興味深いですね。
その手段が、表情と言語の進化で豊かになって繁栄につながってきたのだろうと想像します。
もしかしたら・・・逆に「笑い」こそが我々人類特有の進化圧だったのかもしれません。
2つ目の仮説にある「健康促進」も興味深いです。上記記事の出所元から「笑いの効用」に関する個所を抄訳します。
多くの臓器を刺激:酸素が豊富な空気の摂取を促進し、心臓、肺、筋肉を刺激し、脳から放出されるエンドルフィンを増加
ストレス・緊張の緩和:循環を刺激し、筋肉を弛緩し、どちらもストレスの身体的症状のいくつかを軽減するのに役立つ
これは感覚的にしっくりきます。どこかの施設で、ラジオ体操のように笑うことを習慣化していることを以前聞いた記憶もあります。
余談ですが、現代の国比較でも日本は笑う芸、いわゆる「お笑い」が結構盛んですね。
なかには、海外から来たお笑い芸人による日本の笑いを考察した書籍もあります。
下記記事でも近い内容はあり、下記によると「ボケと突っ込みは日本特有」だそうです。
確かに海外のコメディを見ると、皮肉を交えたユーモアトークが目立ち、独自なのかもしれません。
社会背景や文化も影響がありそうで、結構面白い人類学の研究テーマにもなりえるかもしれません。
冒頭のピエロに戻りますが、上記の内容から、思った以上に社会の形成と安定剤としての機能を果たして来たかもしれません。
不気味の谷を乗り越えて、ぜひピエロを見かけたら一緒に笑いましょう☺
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