宇宙から地震を予知?
なかなか人類の可能性を感じる記事を見つけました。
ようは、
GPSの位置変化から地震を予知できる可能性がある、
という話です。
宇宙技術が日常に役立つ最たるものはGPS(Global Positioning System)かもしれません。
スマホをはじめ地図アプリでは必須の機能です。
地球の高度2万kmから3・4台の衛星(自身が検知できるもの)電波情報に載った位置・時刻情報を元の計算しています。
厳密にはGPSとは米国軍事衛星由来をさし、米国以外の同機能を指してGNSS(Global Navigation Satellite System)と呼ばれることも増えました。1つだけ記事を紹介しておきます。
前置きが長くなりましたが、なんとこのGPSが地震予知につかえるかも?というのが冒頭記事の主旨です。
現在、地球上のあらゆる地点のデータを5分間隔で得ることができます。その過去データを学習させてパターン分類することで、地震の2時間前に特有の動きをしていることをつかみます。
ただ、現時点はまだ淡い仮説にすぎず、理論的には現状の50倍は感度を高めないといけないとのこと。
これがどこまで難しいかわかりませんが、好意的にみるとそれが実現できると地震予知(2時間前だと避難の可能性もありますね)にも使えそうです。
研究発表はこちらでより詳しく触れています。一部そこから対象となった地震の地図を載せておきます。
一見すればわかるとおり、地震大国日本も分析対象に含まれています。
データ解析の考え方まで触れており、どうも地震直前の地滑り現象の時系列のふるまいが通常時よりも異なっていることがその根拠のようです。
比較的直観的にわかるので、同サイトより引用しておきます。
これだけ見ると、おおっ、となりますが前述の通りまだまだのようです。
地震関連ネタですが、宇宙から降り注ぐ宇宙線が地震を引き起こす可能性も示唆されています。
分析方法だけを取り上げます。
過去50年分のデータを分析し、地球規模の地震活動の強度が、約2週間の時間差で宇宙放射線によって生成される「二次宇宙放射線」強度の平均変動と相関していることを見出しました。
二次宇宙放射線とは、宇宙線と地球大気の相互作用によって引き起こされるものです。
あくまで「相関」で「因果」ではありません。以前にもふれたとおり、相関には偶然も含まれます。
ただ、統計的にはこの相関性が偶然起こる確率は10億分の1未満という発表も同時にされており、今後の研究発展が期待されます。
宇宙研究が我々の地上生活に貢献するロールモデルになればいいですね。