「伝統的酒造り」が本年度のユネスコ無形文化遺産への提案候補として選定されました

このたび、文化庁文化審議会無形文化遺産部会におきまして、「伝統的酒造り」が本年度のユネスコ無形文化遺産への提案候補として選定されました。

令和3年度におけるユネスコ無形文化遺産への提案候補の選定について | 文化庁 (bunka.go.jp)

提案理由

  1. 無形文化遺産保護条約における無形文化遺産の定義の広さに鑑み、また、日本の文化の多様性や深みを世界に発信していく観点から、国指定・選定に係る無形の文化財のみならず、文化財保護法において新たに導入された登録無形文化財にも提案の対象を広げる。

  2. 伝統的酒造リは,杜氏・蔵人等が経験の蓄積によって探り出し、自然に関する知識を集積し、手作業のわざとして築き上げてきた酒造りの伝統工芸技術であり、また、酒そのものは今日の日本人の社会的慣習、儀式、祭礼行事にも深く根差したものであることから、「無形文化遺産」に提案することが適切であると認められる。

  3. こうした酒造りのわざの多様な姿や、様々な社会的集団における紐帯(ちゅうたい)強化など、日本の酒の文化的側面・社会的機能を改めて国内外に発信していくことが重要と考えられる。

保存会関係者のコメント

日本の國酒である日本酒、本格焼酎・泡盛、本みりんなどの伝統的酒造りが選定されたことを、大変うれしく思っており、関係各位のご尽力に感謝申し上げます。

「日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術の保存会」は「日本酒造組合中央会」及び「日本酒造杜氏組合連合会」とともに、国税庁、文化庁のご支援をいただきながらユネスコ無形文化遺産への登録を目指し取り組んでまいりました。

提案候補としての選定を契機に、全国各地の酒造組合、杜氏組合、独立行政法人酒類総合研究所、公益財団法人日本醸造協会や国税庁、文化庁等の関係者とこれからもますます連携を深め、「伝統的酒造り」の継承発展と普及啓発に努めながら、ユネスコによる登録を目指していきたいと考えております。

                          令和4年2月25日

日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術の保存会 会長 小西新右衛門
                      (こにししんうえもん)

日本酒造組合中央会 会長 大倉治彦(おおくら はるひこ)

日本酒造杜氏組合連合会 会長 直町吴悦(すぐまち こうえつ)

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