:妄想歳時記:ヘンコツ連れて 花火見物
日に日に蒸し暑さが増し、夏休みは始まる。
交通規制、溢れる男女、かいわいはハレの場。
チンチキチンと軽やかな、おはやしが響く中、
ヘンコツ者と連れだって「天神祭」。
エイヤーサーと可愛い子どもたちの掛け声、
カンカン照りを神輿が練り歩き、船渡御、奉納花火。
もうそのころには、人波で身動きがとれない。
「祭りはテレビで見る方がええ」と、ヘンコツ者。
ちょいちょい居てます、こんな人。
小腹が減っても、出店や屋台は粉もんばかり
「大阪の食べ物はそれしかないんか」と
文句ばかりのヘンコツ者も
大音量の花火が始まると、さすがに神妙。
橋の上、目を向け次の花火をジッと見守る。
遠く花火を見上げる人たちは、米粒ほどの大きさ。
やっと、おとなしくなったとひと息つくと、
橋の上、ギューッと詰まった人のかたまりを見て、
「あっそうや、押しずしが食べたい」
今から15年以上も昔、
大阪天満宮の近くで仕事をしていた。
そこは南森町という場所、日本一長い商店街が続き
祭の日には屋台が並び、あたりは人で溢れる。
知り合いの事務所から、花火を眺めたり、
早い時間から居酒屋に逃げ込んだり、ハレの日を楽しんだ。
住んではいないので、祭自体には参加していないが
これから始まる夏本番を迎え、
何かしら、一区切りされるイメージがある。
さあ今年もまた、暑い日々が続く。
天神祭
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