近い未来と遠い未来、今のままと、違う道 | 金曜日のひとりごと
ふとたまに、自分の人生が過去から今まできちんと地続きになっていることを考えて「ひえぇぇっ」となる。
今に至るまでは大小さまざまな分かれ道があった。
もし一つでも違う方を選んでいたら…?
もしくは選べる状況ではなかったら…。
とはいえ、もちろん「こうなったらいいな」が常に叶ってきたわけではない。
わたしにとって代表的なのは、大学入試だろうか。推薦入試では目指していた大学に入れず、一般入試はいくつか受けた大学の中で、母校となる大学の第二希望の建築系学科の合格通知がいち早く届いた。
当時のわたしは「これもなにかのご縁!」と、超ポジティブな気持ちでそこへ進むことにしたのだ。
でも、この出来事と決断がまさに今につながっている。もし推薦入試で合格していたら、一般入試で第一希望の学科に合格していたら、母校以外の大学の合格通知を待ってから決めていたら…。
隣県の大学で建築学生をしていた夫と出会うことは、きっとなかった。
ちなみに、入学した美大の建築系学科は、もともと苦手だった物理や数学、構造力学以外は想像以上に楽しくて充実していた。学科の実技課題は製図に模型作り、プレゼンとハードだったけど一緒に励む仲間もいたので頑張れたし、何度か賞ももらった。学内コンペにチームで参加して最優秀賞の賞金で山形牛の焼肉に行ったのもいい思い出。
大学受験だけを切り取れば"失敗の体験"に見えそうだけど、人生において大事な成功体験をもらった気がする。意外と自分が「予想外を楽しめる」人間だと気づけた。
しかし、いろいろな出来事を振り返ってみても、自分で確かな意思を持って、決定できるのは今より「ほんのちょっと」未来のことなんだろうなとつくづく思う。その後のことは、予定通り・想像通りにいくとは限らないわけで。
遡っていくと、わたしは常に今の自分が選択できる「ほんのちょっと」未来について、3つくらい選択肢を考えていたように思う。ただの妄想好きとも言える。
1番、「こうなったらいいな」と思っていることについては、その先の遠い未来についても想像をしてみる。もしそうならなかったとしても、他の選択肢が常にあることで、「どうなったとしても、きっと楽しい」と考えられている。
この思考回路があることはとってもラッキーだと思う。
自分でも気をつけないといけないなと思うのは、結局は何か行動を起こさなければ、どの未来も訪れないのを忘れてはいけないこと。
今が未来と地続きになっているのだから。