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第78椀 叩き納豆汁
初出:2020年9月8日
<お味噌汁> ひと椀がつむぐ大切なもの それは日本のたから
「お味噌汁復活委員会」は、味噌汁の大切さをあらためて発信していこうと、2014年夏にFacebookページにてスタートしました。世話人、お味噌汁復活ライター、一般読者が思い思いの味噌汁を投稿しています。
味噌汁の出汁・味噌・具材を、それぞれに深く楽しく考え広め、毎日の食卓に味噌汁をいただく習慣を復活させるべく、活動の場を広げています。
私コイタは第1期からお味噌汁復活ライターをさせていただいております。ここでは私の書いた記事をまとめて紹介しています。
テーマ:歴史のお味噌汁
『叩き納豆汁』
江戸では朝売りに来る納豆売りから納豆を買って、ごはんにのせて食べるというよりも、味噌汁に具として入れるほうが定番だったそうです。さらに「叩き納豆」なる、包丁で叩いた納豆(今で言うひきわり納豆)と、青菜(ネギ)、豆腐も同じように叩いて、これを味噌汁の具にするセットも人気だったそうです。
それでは叩き納豆汁を作ってみましょう。夏なのでネギの代わりにオクラを入れてみます。ひきわり納豆に刻みオクラを入れてよくかき混ぜ、豆腐を崩し入れます。このまま醤油を垂らしてごはんにのせてもいけますけど、今回は味噌汁で。
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出汁はお好みのもので結構です、今回はもやしをゆでた残り汁を沸かして、叩き納豆と味噌を溶き入れひと煮立ちしたら完成です。口あたり、うま味、風味がたまらないひと椀になりました。何杯でもいけますよ。
ところで、納豆や納豆汁は冬の季語になっています。これはその昔、冬にしか納豆を作っていなかったからなんですね。納豆は最終的に5℃以下に温度を下げて熟成させる間に、大豆のタンパク質がアミノ酸に分解されてうま味が増しますので、冷蔵庫のない時代では気温が5℃以下になる冬の間でないとおいしい納豆が出来なかったんです。ゆえに、主に東日本で納豆を食べる習慣が根付いたとも言われております。
現在では一年中気軽に納豆が買えますので、春夏秋冬の納豆汁を楽しんでみましょう!
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『叩き納豆汁』
出汁:もやしのゆで汁
具材:ひきわり納豆、オクラ、豆腐
味噌:手前味噌
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