見出し画像

ご紹介のための基準を設けます

辻邦生作品の真骨頂は、先にもご紹介した通り「物語性」にあります。それを心ゆくまで堪能するには、やはり長編を読むに及くはありません。

ただ、このページで辻邦生作品をご紹介するにあたり、作品のすべて(エッセイや評論も含めて)をまず読み返すことから始めています。辻邦生の思想を語る上で、エッセイや評論、旅行記といったものを外すわけにはいきません。加えて初期長編の『夏の砦』のように自分の人生の折々に何十回となく読み返してきたものならともかく、それ以外の長編はあまりに巨大なため、全体のストーリーは覚えていても、細部や登場人物の台詞といったところまではなかなか記憶していません。短編ならば長いものでも2、3時間、短いものなら30分程度で読めてしまうものもあります。

そんなわけで、ここでは以下のような基準でご紹介することにしました。

1.基本は発表年代順 
一番最初の作品は、1961年に発表された短編『城』✳️になりますが、長編作家としての始まりは1963年の『回廊にて』になります
2.ただし、『回廊にて』と2作目の『夏の砦』は長編なので、まずは短編から始めます
3.エッセイや評論その他の小説以外のものは、都度適当なところでご紹介
4.頻度はできるだけ週1回
5.辻邦生という作家に影響を与えた(とおもわれる)作家や芸術などについても、適当に挟み込む
*厳密には学生の頃書かれた『遠い園生』が処女作ということになりますが、こちらは習作と呼んでもよいようなものなので、機会があれば触れたいとおもいます

2025年は辻邦生生誕100年になります。ぜひたくさんの方に辻邦生さんを知っていただけたら幸いです。
(なお、辻邦生作品は一般書店では手に入りにくくなっています。もし読みたいと思われたなら、古書店・図書館・amazon・hontoをご利用いただくのがおすすめです)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?