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読書紹介③

みなさん明けましておめでとうございます。本日は、以前の投稿と引き続き私が日常的に読んでいる本の紹介や読んだ本について感想をまとめましたので是非、ご覧ください。また、一部ネタバレを含みます。

●海辺のカフカ(上) 著者名:村上春樹

15歳の誕生日を迎え田村カフカは一緒に暮らしいる父親に黙り、遠く知らない場所へ旅をする。そこで、小さな高知県にある図書館に出会う。そこでは、いろんな文献の本がたくさんある場所。田村カフカはそこで職員をしている大島と佐伯に出会う。田村カフカは最初、本を読むために毎日図書館に通っていた。最初はホテル暮らししていた田村カフカは大島からの提案で図書館で暮らすことになるが、図書館で暮らす上で準備が必要だと大島は言い、しばらく電気もなにもない山奥の小屋で暮らすことになる。食糧は大島が用意してくれたものがあったが、それ以外は何もないので、周りの森を探索したり、1日中本を読む生活をしていた。数日間山奥の小屋で暮らしたのち、大島が準備ができたと言って、向かえにきた。

図書館で暮らすことになった日、大島から一緒に働いている佐伯という女性の過去について教えてもらうことになる。現在、佐伯は50歳近い年齢。佐伯の幼馴染であった1人の恋人が19歳までいた。その時に彼女は「海辺のカフカ」という曲を作り、200万以上のレコードが売れた。同じ時期に恋人が大学のストライキに巻き込まれ亡くなってしまう。その話を聞いた後の夜、田村カフカは寝ている夜中に彼女が15歳の時の生霊を目にする。実はその図書館は死んでしまった恋人の親族が建てた図書館であった。亡くなった恋人もその図書館で寝泊まりをしていたとのこと。まだ彼女は中年になっても彼のことを思っているのかもしれない。

一方、小学生の頃戦時中に田舎へ避難していた子供が謎の病になり、全ての記憶がなくなってしまった子供がいた。彼は月日が経ち、猫と会話ができる初老となり、ナカタと名乗っていた。彼は子供の頃から記憶がなくなり、字が読めなかった。それでも東京都中野区の知事から猫探しという職を与えられていた。彼は猫と会話ができるため、必ず猫を探し当てていた。彼は1匹の猫を探し始めていた時に猫の首を集めているジョニーウォーカーという男と出会い、目の前で猫を殺される姿を見てジョニーウォーカーを殺害してしまう。疲れきったナカタは目をつぶって眠ってしまう。目が覚めると更地におり、眠る前より違う場所にいた。殺害した時の返り血もなく、何事もなかったようになっていた。殺害したと警察に自首しても取り合ってくれなかった。そして彼は何を思ったのか西側に向かわなればならないと言い、彼の人柄が良いおかげで四国の方までヒッチハイクで向かうことができた。

このふたつの物語が最初何の関係があるのか、なぜふたつの全く違う物語に分けられているのか分かりませんでした。しかし、本を読み進めていくと段々お互いの話の時系列が一緒で少しづつ繋がっているように思える。これから下巻を読み進めていく上で更に重要な物語へとなる予感がしました。

●海辺のカフカ(下) 著者名:村上春樹

初老のナカタは(上)で神戸からトラックに乗せてもらったホシノとの旅からはじまりました。ホシノは、神戸を超え、とにかく西へ行くんだというナカタの言うことを聞いて、四国へ向かう。ホシノが運転していた輸送トラックの荷物を目的地に届けた。この後、東京に荷物を輸送する仕事が残っていたが、同じ会社の人に頼んでホシノは会社を3日間休み届けをしてナカタと一緒に旅をする。その時、ホシノは死んだおじいちゃんに似ていてナカタを人として惹かれる部分があった。
 
ナカタは、徳島につくと眠りたいと言って、死んだように眠った。丸一日過ぎても寝ていたナカタは起きた時に「入り口の石」という石を探さなきゃいけないとホシノに伝える。それから「入り口の石」を探しに高松駅へと向かう。そこで宿を取り、ナカタはまた長い眠りにつく。ホシノはそこでナカタをおいて1人で散歩をする。

そして、白髪の老人のカーネル・サンダースのと名乗る男にであう。その男は、風俗の女性をを紹介してくれるという。しかし、「入り口の石」を探していたホシノは、女もフライドチキンもいらないという。そこでカーネル・サンダースから探し物をしているなとホシノの表情で見抜かれる。そこでホシノはカーネル・サンダースに「入り口の石」のことを尋ねる。石のことも教えてやるから、いいからいい女と寝ておけというカーネル・サンダース。
 
すすめられるままにいい女と寝て、ふたたびカーネル・サンダースにあったホシノは、「入り口の石」について教えもらう。神社にある石を持ち去るのは気が引けたけれど、カーネル・サンダースは、問題ないという。
 
ホシノは、石をナカタが寝ている旅館に運ぶ。ナカタはまだ寝ていた。寝ていたナカタは、起きるとその石をみて、「入口の石だ」という。入り口の石なら、動かさなきゃ、ということで、二人で石を動かそうとすると、ホシノが持ってきた時と違ってものすごく重くて、なかなか動かない。最大限のチカラを振り絞って石を動かすと、入り口が開かれたようだった。ナカタには、それがわかったようだった。そして再び、長い眠りに入るナカタ。
 
ホシノは、また1人で街を散歩する。
ホシノは、カーネル・サンダースから電話を受ける。今いる旅館からすぐ出ろと電話越しで言われる。カーネル・サンダースは2人は警察に追われてると言われる。そこでホシノがナカタを起こし、ナカタが起きると、二人は石と一緒に指定されたマンションへ移動する。ナカタは、入り口の石は見つかったけれど、これから何をすればいいのかわからない。だから、入り口を探してみることにする。レンタカーで高松市内をぐるぐる回った二人は、「甲村図書館」にたどり着く。

図書館で、猫の本をみたり、本をよんだりしていた二人だった。ホシノは、ベートーヴェンの伝記を読んでいた。それを見つけた大島さんがホシノに話しかける。しばらくベートーヴェンについて話す。
 
ナカタは急に立ち上がると、この先立ち入り禁止の札を無視して、佐伯さんの部屋に行ってしまう。ナカタさんを見た佐伯さんは、追い返すことなく、ナカタを迎え入れた。ナカタも、佐伯は入り口の石を超えてきた人だった。
 
二人とも影が人の半分しかない。互いに、それを認め合う。佐伯は、自分の人生をつづったノートをナカタに焼き捨ててくれるようにお願いする。そして、ナカタは、ホシノに手伝ってもらってそれを実行する。

一方、田村カフカは再び佐伯の幽霊と出会うようになる。田村カフカと佐伯の共通点は、もうこの世から失われてしまった人に恋をしていることだった。
 
田村カフカはある日、佐伯に訊いてみる。佐伯は、僕のお母さんなのだろうかと田村カフカは自分にとう。そのことを直接尋ねてみる。佐伯は自分にこの先にまっているのは、「死しかない」ようなことをいう。佐伯さんは、ギリギリのところで生きていた。
 
図書館に田村カフカを尋ねて警察がやってくる。父親殺しの容疑がかかっているわけではないけれど、このままでは、東京に連れ戻されてしまう。大島は(上)で数日生活していた山奥の小屋に田村カフカを連れて行くことを提案する。

その晩、まだ図書館で寝ていた僕のところに佐伯さんがやってくる。15歳の生霊の佐伯ではなく、生身の佐伯だった。佐伯は、一言も喋らずに、僕の部屋に来ると裸になって僕のベッドに入ってきた。当たり前のことかのように、僕と佐伯は寝た。佐伯は最後まで口をきかず、服をきると何事もなかったように車で自宅まで帰った。
 
翌朝、大島はすぐに小屋へ行くように田村カフカを促す。そして、田村カフカは再び山奥にある小屋へ籠る。今度は、森で迷子にならないように、森の中に入ってみた。すると、二人の兵士にであう。田村カフカは兵士たちにつれられて森の奥へ入り込む。戦時中、森に迷い込んで二度と姿を見せなかった兵士たちが、僕を森の奥へ導いた。兵士たちは、田村カフカを森の奥の小屋に案内した。世話係がくるから、徐々にここの生活に慣れていけばいいと。やってきた世話係は、15歳の佐伯さんだった。夜になると僕は、山奥の小屋に籠る前に大島さんにいわれたように、耳を澄ませた。田村カフカはお母さんの顔の記憶はおぼろげだが、代わりに佐伯の姿が頭に浮かんだ。夜には、大人の佐伯がきて田村カフカに記憶を燃やしたと伝えた。しかし、それは田村カフカの夢の中の出来事だった。そのころ、佐伯は、図書館の机に突っ伏したまま亡くなっていた。佐伯は、田村カフカの母親だとは最後まで明確には口にしなかった。田村カフカは母親だと確信する。すると田村カフカは長い間離れていた東京に帰ることを決意する。
 
そのころ、佐伯さんのノートを燃やして安心して眠るナカタ。そこで永遠の眠りについていた。いつものように深い眠りに入っているように見えたナカタだったが、ホシノが気が付いたときには息を引き取っていた。ホシノは、このまま逃げてしまおうかと思ったけれど、不思議とナカタの死体と一緒にいても嫌ではないと感じる。
 
ナカタが開けた入り口をしめないという使命感に駆られていたホシノは入り口を閉めるタイミングは、なんだか、今ではない気がするとその時をまつホシノ。ホシノが「入り口の石」をゴロンと転がした。

大島が山奥の小屋まで向かえにくる。大島から佐伯が亡くなったといわれる。でも、田村カフカは大島さんに言われる前から佐伯さんが亡くなったことをなんとなくわかっていたようだった。
 
東京に戻ることを大島に伝える田村カフカはいつでもここにもどってくればいい、と言ってくれた。
 
田村カフカは帰る場所があるとわかり、その前に東京に帰って学校を卒業することを決意。

最後は、岡山駅から新幹線で東京へ向かう。そこの道中で田村カフカはこれまでしてきたことが正しいと思う。

今回、ご紹介をさせていただ本は長編小説となり、読み応えがありますので是非、読んでみてください!

次の投稿もご覧にいただけると嬉しいです。最後まで読んでいただきありがとうございました!! 

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