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【オススメ書籍】デザイン思考(コーヤチャンネル)
鈴木広野の運営するYoutube『コーヤチャンネル』に関連して、若手ビジネスパーソンのキャリアに役立ちそうなオススメ本をテーマ別にまとめました。
このページで紹介するのは『デザイン思考』について。
デザイン思考とは「デザイナーのように考える」ということ。と言っても分かりづらいので(笑)、具体例を挙げてみましょう。
たとえば椅子のデザインを考えます。皆さんがデザイナーなら、椅子をどうデザインするでしょうか。
「材質は木が良いか、化学素材が良いか?」
「どのくらいの硬さにすると座り心地が一番良くなるか?」
「腰のくぼみはどうするか?腰が痛くならないようにするには?」
「手すりをつけた方が、座る人が喜ぶのではないか?」
→たった1つの椅子をデザインするだけでも、デザイナーはとことん「ユーザーに想いを馳せる」必要があるわけです。ちょっとカッコつけた言葉を使うなら「人間中心設計」です。
この「ユーザーに想いを馳せる(=人間中心設計)」という思考プロセスを、形のないビジネス、特にデジタル系のサービスに適用させれば、ユーザーに選ばれる「売れ筋商品」が作れるのではないか、というのが、私流に噛み砕いて説明したデザイン思考です。主に商品・サービス開発に使える思考法と言えるでしょう。
特にこれから本格的に到来するDXの時代では、デザイン思考の重要性はますます増してきます。「市場価値を高めたい、けれども財務諸表やExcelとにらめっこする系の経営企画的なお仕事をやりたいわけじゃないんだよな…」という人は、デザイン思考を身につけてサービスデザインの世界に入っていくのもありかもしれません。今後ますます需要が高まりますし、スタートアップや新規事業界隈で引っ張りだこの人材になれるはずです。
この辺りの「そもそもデザイン思考ってなぜ重要なの?」「DXの時代に重要になってくるってどういうこと?」という点については「アフターデジタル2 UXと自由」や「イノベーション・スキルセット~世界が求めるBTC型人材とその手引き」などを読むとよくわかるので、社会背景から納得したい方はぜひこちらの2冊を読んでみてください。
(※新規事業がわかる読書リスト、スタートアップがわかる読書リストも用意しています。興味のある方はこちらもぜひ)
前置きが長くなりました。それでは、オススメの本を紹介していきます!
基礎3冊
まずはこの3冊を読めばデザイン思考についてざっくりと大枠が理解できると思います。
坂元勲・小田ビンチ・田村大共著『まんがでわかるデザイン思考』
⇒この本を読むメリットは2つ。第1に、デザイン思考が商品企画・サービス企画に役立つということがわかること(ロジカルシンキングではここまで辿り着けない)。第2に、デザイン思考の核となる概念である「人間中心設計」という考え方がどういうものなのか、具体例をもとに腹落ちして納得できるということ。まずはマンガでざっくり理解してモチベーションを上げたい!という方はぜひオススメ。
佐宗邦威著『世界のトップデザインスクールが教える デザイン思考の授業』
⇒デザイン思考について一番わかりやすくコンパクトにまとまっているのがこの本。入門書として最適。図も入っているので分かりやすく、巻末の山口周さんとの対談も面白い。
ちきりん著『マーケット感覚を身につけよう―「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法』
⇒著者のちきりんさんは「マーケット感覚」という独自の言葉を使っているが、「エンドユーザーが何に価値を見出すかアンテナを張りましょう」というメッセージにおいて、デザイン思考と親和性がある。ロジカルシンキングだけでは辿り着けない、真の消費者ニーズを探り出す重要性に気づかせてくれるオススメの一冊。
※ちきりんさんの関連ブログ記事はこちら。「マーケット感覚って何?」という方はぜひ。 → ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩
※キャリアについての読書リストでもオススメしています。
応用7冊
つづいてさらにデザイン思考を深掘りしたい方にオススメの本です。
(※思考法についてはこちらの読書リストでも、もう少し幅広く解説しています)
前野隆司・保井俊之・白坂成功・富田欣和・石橋金徳・岩田徹・八木田寛之共著『システム×デザイン思考で世界を変える 慶應SDM「イノベーションのつくり方」』
⇒慶應の「システムデザイン・マネジメント研究科」による本。私の元上司がここの出身で、その方法論を叩き込まれた。イノベーションを起こす時の発想法がこれでもかと詰め込まれた超役に立つ一冊。図も多いので読みやすい。デザイン思考を実践に移す時に必ず役にたつ1冊。
デイヴィッド・ケリー、トム・ケリー共著『クリエイティブ・マ
インドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める驚異の思考法』
⇒デザイン思考を語るならこの本は外せない。なぜならこの2人の運営するデザインコンサルティング会社・IDEO社こそが、デザイン思考を世に広めたからだ。つまり、この本を学ぶことはデザイン思考の源流を学ぶことでもある。著者の「クリエイティブになるための第一歩は、『私はクリエイティブになれる』と自分を信じてあげること」というメッセージに勇気づけられる。
ルーク・ウィリアムス著『デザインコンサルタントの仕事術』
⇒世界的デザインファーム・フロッグデザイン社の仕事のテクニックが語られた1冊。デザイン思考を実務でどう活かすかが詳細に語られておりオススメ。新規事業・新サービス開発に携わる人は、この本の事例から多くを学べるはず。
松薗美帆、草野孔希共著『はじめてのUXリサーチ ユーザーとともに価値あるサービスを作り続けるために』
⇒デザイン思考が「人間中心設計」を掲げる以上、「どのようにユーザー(人間)の実態を知るか」というUXリサーチのスキルは欠かせない。この本を読めば、UXリサーチをどのように進めていけば良いか、初心者でも良くわかる。
木浦幹雄著『デザインリサーチの教科書』
⇒上の「はじめてのUXリサーチ」と一緒に読んでほしい本。そこそこ分厚く読むのに骨が折れる本だが、デザイン思考に必要なデザインリサーチのエッセンスが漏れなく語られている良書。
安斎勇樹・塩瀬隆之共著『問いのデザイン 創造的対話のファシリテーション』
⇒デザイン思考の過程で必要となる「ワークショップ」の運営をする上で参考になる本。この本を読めば、そもそもの<問い>の切り口を変えるだけで、相手から引き出せるインプット情報が大きく変わってくることがわかるはず 。
濱口秀司著『SHIFT:イノベーションの作法』
⇒イノベーションデザイナーの濱口秀司さんによる著書。「イノベーションを起こすための思考法」について、著者がこれまで独自に練り上げてきた思考法が余す所なく語られている。テクニックそのものというよりは、濱口さんがその結論に至るまでの思考プロセスの凄みを、1つ1つロジックをたどりながら追体験できるところに本書の価値がある。5000円と値が張るが、それをはるかに上回る価値があることを保証する。
関連リンク
以下のリンクでもオススメ本をまとめています!ぜひご覧ください!
◆20代のうちに読むべき本
◆読書の仕方がわかる
◆キャリアについて考える
◆仕事の速さを極める
◆思考力を鍛える
◆メンタル管理・ストレスマネジメント
◆Excelを極める
◆スライド作成・PowerPointを極める
◆議事録・文章力を磨く
◆マーケティング
◆データ分析・テクノロジー
◆金融・お金に強くなる
◆デザイン
◆デザイン思考
◆新規事業
◆コンサルに入ったら読む本
◆スタートアップ・ベンチャーに入ったら読む本(※インターン含む)
◆組織の本質を知る
◆学生・就活生が読むべき本
◆【決定版】あなたの人生を変える100冊の本!
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