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2003年 日本数学オリンピック本選 第1問 解答例

三角形$${ABC}$$の内部に点$${P}$$をとり、直線$${BP}$$と辺$${AC}$$の交点を$${Q}$$、直線$${CP}$$と辺$${AB}$$の交点を$${R}$$とする。
        $${AR=RB=CP}$$かつ$${CQ=PQ}$$
であるとき、$${\angle BRC}$$の大きさを求めよ。
ただし、2点$${X, Y}$$に対し、線分$${XY}$$の長さを$${XY}$$で表している。

公益財団法人 数学オリンピック財団HP   第13回(2003年)JMO本選の問題

考え方:

長さの情報と構図からメネラウスの定理で理解を深められそうですが、
一工夫が必要です。
長さの関係から角度を求めたいので、有名な直角三角形にならないかを探ります。

$${A}$$から$${RC}$$に垂線を下ろし、
さらに$${CQ = PQ}$$を活用するために$${Q}$$からも垂線を下してみたところ、
上手くいきました。

解答例:


$${AR=RB=CP = x}$$とおき、$${RP=y}$$とおく。
メネラウスの定理より$${AQ:QC = 2y:x}$$となる。
$${A, Q}$$から辺$${CR}$$におろした垂線の足を$${T, S}$$とする。
$${TS:SC = 2y:x}$$であるが、$${SC=\frac{x}{2}}$$より$${TS=y}$$となる。
よって、$${RT=\frac{x}{2}}$$である。
$${\triangle ART}$$は$${\angle ATR = 90^{\circ}}$$、$${AR:RT = 2:1}$$の直角三角形のため、
$${\angle ART = 60^{\circ}}$$である。
これより、$${\angle BRC = 120^{\circ}}$$

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