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バナナちゃんとオレンジくん

バナナちゃんは なやんでいました
それは めだちたくはないのに
じぶんの いろのせいで 
めだってしまうことを

はじめは きみどりいろなのに
いに はんして 
じょじょに きいろく なってしまうんです

ああ わたしはきみどりいろが すきなのに
なんで きいろく なってしまうのだろう
なんかみつばちくんみたく 
とても めだっていやなのに

そういえば 
むかしから ともだちの 
オレンジくんは じぶんのいろのことを
どうおもっているのか きになってきました
だってオレンジいろも とってもめだつのだから きっとオレンジくんも おんなじように なやんでいるかもしれないと おもったからです

オレンジくんに すこしゆうきをだして
きいてみることにしました
そうすれば きっと オレンジくんの
きもちが わかって
じぶんのなやみも 
かいけつするかもしれないと
そう おもったのです

ふと、ここできゅうに
もうひとりの ともだちの
みつばちゃんが いっていたことを
おもいだしました
「バナナちゃん、しらないことと
わからないことは なにか ちがうような
きがするんだけど バナナちゃんわかる?」
そんなことを いっていたことを
なぜか きゅうにおもいだしたのです

さて さっそく
オレンジくんに ききに いくことにしました

「はぁ〜 ごちそうさまでしたぁ!」
ちょうどオレンジくんが おひるごはんを
たべおえたところでした

「やぁ オレンジくん げんきそうだね
きょうは ちょっと ききたいことがあってきたんだ」

「なあに バナナちゃん」

「あのね わたし じぶんのいろが
きいろくなるのが いやで
なやんでいるの 
めだちたくないのに
そのいろのせいで めだってしまうの」

「そうなんだね バナナちゃんは
ほんとうは きみどりいろだもんね
じつは ぼくも 
おんなじような なやみがあるよ」

「え?そうなの」

「うん ぼくもおんなじように 
きみどりから オレンジいろに なってゆくんだけど なんと そのままでいると
また きみどりいろに もどってしまうんだ」

「えーー!!??しらなかったぁ」

「そう だから せっかく
オレンジいろに なったのに
また じかんがもどったように きみどりいろになるのが すこしいやなんだ
だから バナナちゃんの なやみとは
すこし ちがうかもしれないけど
きもちは とても わかるよ」

「はじめて しったわ
 ふだん げんきそうだから 
なやみなんか ないのかとおもっていたわ
オレンジくんも いろいろたいへんなんだね

なんだか わたしが なやんでいたことも
すこし ちがうけど みんなにている
なやみを かかえているんだね」

「うん はじめて バナナちゃんに
おはなし したけど 
ぼくも そうだとおもうよ 
みんな なにかに 
なやんでいることは あるものさ 
でも きょう みたいに
すこし ゆうきをだして
きいてみると 
なやみも かるく なるよね」

「ほんとうね 
オレンジくんの なやみを しって
なにか たいせつなことが 
わかったきがするわ
どうもありがとう!」

そこで
バナナちゃんは
はっと!ぎかつきました

みつばちゃんが いっていたことも
オレンジくんとの おはなしあいのなかで
しることと
わかることも

すっきり ふにおちたのでした
みにしみて わかると
なにか じぶんに じしんがわいてきて
いやだった じぶんのきいろのいろも
なんだかすきになれそうなきがしてきました

すこしだけ
ゆうきをだして 
ともだちや いろんないきものたちに
きいてみることって
とってもだいじなんだなぁと
あらためておもった バナナちゃんでした

みんなも 
ともだちや
つきや
はなや
いろいろなくさたちや
かぜにも
そらにも
きいてみることを
おすすめするね

すこしだけ いきるちからが
わいてくるきがするとおもうんだ


「バナナちゃんとオレンジくん」
このお話は、
昨晩2025年1月3日お休み前に即興でつくったお話です。
そこに、三つ葉ちゃんも加わって新たな
童話にしました。

きっと、このお話は絵本にして
またお披露目したいとおもいます。

ありがとうございました。

恒星



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