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時代に合わせて呼吸するつもりはない

浅川マキさんの言葉

時代に合わせて呼吸するつもりはない

私の創作活動の指針となる言葉である。

今の時代は、わかりやすくシンプルで単純明快なお話が好まれている。

こちらとしても、難解なお話を書くわけではないけど

お客に考えていただく、余白をあえて残している。

考えながら、物語をみることは、この時代にあってないのかもしれない。

だからと言って、説明台詞を入れたり、わかりやすく噛み砕くと

世界観が台無しになってしまう。

特に、演劇は空間の美学である。

物語がわからなくても、何かすごいの見たな

よくわからないけど、感動したな

とか、劇場を出た後で、

あのシーンはどういうことだったのだろう?

あの台詞はどういう意味だったのだろう?

自分一人でも良いし、観にきた人と一緒に

思い返してほしい。

わかりやすいシンプルなストーリーは、観ている時は良いけど

10年後、20年後、思い返すことはない。

だから、私は

時代に合わせて呼吸するつもりはない。

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小川 功治朗
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