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「生きてるだけでえらい」というおまじない

おはよう、世界。おはよう、私。土曜日の朝はなんだかうれしい。

昨日の私は、帰宅して「金曜日の私」を終えたことにほっとしていた。

一度メンタルを壊したという経験は、思いのほか私を慎重な性格にしたし、自分に対してやさしく、柔らかくなった。

今日もなんとか乗り切った。それが積み重なって、「今週もなんとかやれた、良かった」になり、「今月も無事に過ごせた、よく頑張った」になった。私よ、お疲れさま。

そんな私が心の内でよく唱えているのが「生きてるだけでえらい」というフレーズだ。

今の私は適応障害やうつ症状、睡眠障害、不安障害を経てなんとか今日も人としての形を保ち、会社員をやっている。以前は(というか、今も時々)なりたい理想の自分を掲げてはそれに向けて突っ走っていた。いつの間にか自分にたくさんの「こうあるべき」を課し、常に意識して頑張り続けるのは当たり前で、嫌なことがあっても「大人な対応」を心がけ、小さな違和感を感じても調和に重きを置き、それらを飲み込んできた。その結果、私はぼろぼろになってしまったのだけど、今はもうあんまり無理や無茶をしなくなった。自分に気遣えるようになった。

たとえば仕事が要領よく出来ずに、思ったより時間を食ってしまったとする。それでも何とかやれたのならそれでよし。資料作成ひとつとっても、今までの私なら限りなく完璧に仕上げてからでないと人に見せられなかった。心配性なので出来うる限り下準備を徹底し、作成したら何度も何度も見直すのが常で、ツッコミどころは全部潰しておきたくて細部に至るまで目を凝らして見ていた。今も時々そんな自分が顔を出しそうになるが、そこそこ完成したらそれでよしとするようにした。ツッコまれたら調整しよ〜くらいのゆるさも出てきた。それがいいのかどうかはわからないが、少なくとも私の心の負荷はぐんと減った。100%注力! というより、70%くらいの力でやって余力を残しておくみたいな、そんなイメージ。なんせ今の私は生きてるだけでえらい。

家事もそう。月末月初は仕事が忙しいので帰宅も遅くなり、家も散らかりがちになる。私は会社に毎日お弁当を持参しているのだが、月初は疲れが溜まっているので「コンビニでいっか」と思う自分を許すことにした。部屋はすっきりしてる方がもちろんいいに決まっているのだけど、片付けは休日の私に託すようにしている。そう、今日の私が一気にやる予定なのだ。土曜日の午前中の私が平日の私を労いながら家のあちこちを整え、スキンケアも丁寧にし、午後は好きなようにのんびり過ごすのがルーティンになりつつある。

そんな私だが、ベッド周りだけは毎朝整えるようにしている。面積が大きいからか、ささっと整えるだけでそれなりにきちんとして見えるし、何より就寝時の私の気分がいい。

ベッドに入った後、その日のちょっとした失敗や反省が浮かんできたとする。そんな時、「まぁでも、今日も生きててえらかった」と結ぶ。すると、もう一人の私が「そうだよ、私よく頑張ってるよ!」とか「それな!」とか言ってくれる。明日がやってくることへの不安がどこかにいって、「明日は明日でなんとかなるだろう」と思う。そんな感じで、今日まで積み重ねてきた。きっと明日もそんな感じなんだろう。

朝ちゃんと起きれたらえらいし、歯磨きや洗顔をして、水分補給をしたら、それだけで自分に手をかけてて更にえらい。換気をしたら自分と家のことを気遣えててえらいし、ついでに掃除なんか始めちゃったらもっとえらい。

そうやって出来たことにフォーカスして自分を褒めまくって過ごしている。なんとかやっていけてるので、この調子で今日も明日も、そして来週も来月も、自分の日々を積み重ねていきたい。そして桜の季節になったら、また自分を褒めてあげるのだ。春だよ、ここまでよくやったね、えらい! って。


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ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。

私のnoteに辿り着いてくださった方の中には、もしかしたら最近どうにも力が出ない方や、私と同じような経験をされた方、自分を見つめ直している方がいらっしゃるかもしれません。

もしあなたがちょっと疲れていたら、深呼吸をしてみてください。そして、「深呼吸をした自分えらい」って褒めてあげてください。

もしあなたがいろいろと考えることをやめられなくて、不安な気持ちでいるなら、「まぁなんとかなる」と声に出して呟いてみてください。そして、あたたかくてやさしい飲み物を飲んで今日は早めに寝てください。

もし何もやる気がおきなくても、今日、眠りに落ちるその前に、今日も生きててえらかった自分がいたのは事実なので、それだけは忘れないでください。気力があったら、生きててえらい自分のことを「今日も生きててえらかった」と褒めてあげてください。

日本のどこかに生息している何者でもないただの私の記事を読んでくれたあなたに心からの感謝を。

よかったらまたnoteで会いましょう。

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