LIFULL 企業CM「しなきゃ、なんてない。2021年」篇について
ソーシャルエンタープライズとして、事業を通して様々な社会課題の解決に取り組むLIFULLは、5月26日から企業CM 「しなきゃ、なんてない。2021年」のオンエアを開始しました。新CMでは、LIFULLが目指す社会課題が解決された、実現したい未来を描いています。
今回のnoteでは、ブランド戦略からコミュニケーション開発までクリエイティブ責任者の立場で、背景についてまとめてみたいと思います。
特設サイト:https://media.lifull.com/campaign_2021052604/
マスターブランド戦略とは
LIFULLでは2017年よりマスターブランド戦略を実行しています。
中長期でのコミュニケーションの考え方として、LIFULL企業ブランドとしての「社会課題に向き合う企業姿勢」とLIFULLサブブランドとしての「解決に取り組む事業活動ファクト」を連動したコミュニケーション戦略実行により、マスターブランドとサブブランドの互助関係・相乗効果が最大化することで、認知向上・信頼構築を促進する構造です。各事業単体毎に広告投資をし成長するのではなく、LIFULLブランド総体で事業成長していこうという考え方です。
メッセージ開発について
2018年からLIFULLはコーポレートメッセージ「あらゆるLIFEを、FULLに。」のもと、既成概念の枠を超え、多様な人の、多様な生き方をサポートしたいという想いから「しなきゃ、なんてない。」というメッセージを発信してきました。
前回は私が初めてゼロから関わったLIFULL企業コミュニケーションでしたが、結果として当時KPIとして置いていた目標値を大きく上回る成果を上げることができました。
今回は前作の企業CMから約3年ぶりの制作となること、また新中期経営計画VISION 2025がスタートしたこともあり、「しなきゃ、なんてない。」というブランドメッセージを活用するか、新たなメッセージ開発をするかチームで何度も議論を重ね、コンセプト調査も行いました。
(思い起こすと、私とAOI Pro.クリエイティブプロデューサー加藤さん以外は「しなきゃ、なんてない。」の継続に対して反対なんて時期もありましたが・・・)調査結果であったり、チームで何度も議論し、「しなきゃ、なんてない。」を継続していく方針としました。
「しなきゃ、なんてない。」と「社会課題」
LIFULLの定義する社会課題とは「個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで。安心と喜びをさまたげる社会課題」です。
そして、LIFULLらしい社会課題の捉え方は、n=1(一人ひとり)が抱える課題から始まるということだと思います。そしてそんな「個人が抱える課題」は、「しなきゃ」という既成概念から生じているものだと考えています。
今回のTVCMでは、知らず知らずのうちに私たちを縛る「しなきゃ」という既成概念から生じる一人ひとりの課題、そしてその先の世の中の課題まで、LIFULLが起こすアクションでさまざまな社会課題が解決された、あらゆる人の「LIFE」が「FULL」な未来を表現しました。
社会課題が解決された、実現したい未来を描く
今回は「しなきゃ、なんてない。」というメッセージをアップデートし、社会課題が解決されたLIFULLが実現したい未来を描いています。
誰しもが聞いたことのある「おばけなんてないさ」の替え歌を使うことで認知スピードをあげながら、「しなきゃ、なんてない。」という自分の課題に向き合って頑張る人へのアンセムとしたいと考えました。
日本最高齢として、90歳の今なお現役で活躍するフィットネスインストラクターや、スウェーデン出身の落語家、子育てをする同性カップルなど、実際に既成概念にとらわれない生き方をされている年齢・職種・バックグラウンドの異なる12名が登場しています(詳しくはプレスリリースをご確認ください)
またCMで描くLIFULLが実現したい未来は、先日発表をした「LIFULL アジェンダ」との接続や、LIFULL HOME'S、LIFULL 介護、LIFULL地方創生、LivingAnywhere Commons、LIFULL FaM、sufuなど社会課題を解決するLIFULLグループの事業を通して実際に実現できる未来を描いています。
今回のCMの反響についてですが、「感動した。ステキなCM」「不意に聞いて泣いた」「最近のLIFULLのCM見る度泣きそうになる」「LIFULLの企業CMいいな」「らしく生きていいのさ」ってとっても大事。ほんと大事」「最近CMでやってるLIFULLの"しなきゃ、なんてない"がめちゃ心に刺さってる… 」などなど、前回以上にたくさんの共感の声をいただけております。
ソーシャルエンタープライズ
2020年10月から始まった新中期経営計画 VISION 2025、先日発表したLIFULL アジェンダ、今回のLIFULL企業CMなど、LIFULLは一貫して「事業を通して、社会課題解決に取り組む企業グループ = ソーシャルエンタープライズ」である企業姿勢を発信し、事業活動を続けていきたいと思います。
最後に。今回は、2018年の企業CM「しなきゃ、なんてない。」と同じクリエイティブチームで、3年ぶりに前作を超える映像づくりに挑みました。
LIFULL VISION 2025の映像づくりから長らく併走いただいているAOI Pro.クリエイティブプロデューサー 加藤久哉さん・博報堂ビジネスプロデューサー 迎さん、3年ぶりにご一緒させていただいたHASHI inc.クリエイティブディレクター 橋田さん・博報堂コピーライター 桃井さんには、特に感謝をお伝えしたいと思います。前作を超えるものづくりを、戦略からアウトプットまで解像度高く議論させていただきました。お疲れ様でした!
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