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#175 弱者の分析 ~強者とは誰?そもそも何と戦っているのか?~

こんにちは。ITベンチャーエンジニアのこへいです。

昨日に引き続き、木下斉さんのジブン株式会社ビジネススクールのテーマ、ランチェスター戦略についての話です。

昨日の記事はこちらです。

一昨日の記事では、プログラム未経験でITベンチャーに飛び込み一人前に仕事が出来るようになるためにあれこれやっていたことが、ランチェスター戦略における弱者の戦い方ができていた、ということを振り返りました。

今現在の自分がどのように弱者の戦術を活用するかを考えるために、あの当時に弱者である自分に対しての強者は誰で、当時の自分は何と戦っていたのかについて振り返ってみます。


◯未経験エンジニアにとっての戦いと強者

入社当時の私は、誰かの課題を解決出来るようなプロダクトを自分の手で作れるようになりたいという漠然とした思いがあり、少数精鋭で、エンジニアが顧客の課題をヒアリングしながら自ら実装するというスタイルのシステム会社に入社しました。

この会社で一人前に仕事を任されるようになることが、技術力を身につけ顧客の課題を解決する実績を得ることができると考えました。

そのため、当時の私の戦いは「顧客と社内からの信頼を得て大きな案件を任せてもらえること」であり、強者とは社内のエンジニアの先輩方や同期でした。

◯強者の特徴と戦える領域

未経験エンジニアの私にとって、社内の全エンジニアが強者でした。
そのような環境を望んでいたとはいえ、あまりの戦力差に何度も絶望を味わいました。

強者の特徴を整理します。

技術力が高い

エンジニアの最もわかりやすいバロメーターの1つです。
コンピューターサイエンスやプログラミング言語の知識、課題を解決するための実装力、抽象的な要望を具体的な要件に落とし込んでいく設計力など、エンジニアとしての経験によって培われてきた能力が高い人は強者です。

社内外のドメイン知識への深い理解

ドメイン知識とは、特定の業界や業種に特化した分野の知識や知見を指し、ここでは社内の独自技術や顧客の業務知識などです。

私の会社では顧客のシステム部門では実現困難な課題を解決するようなシステムを扱っており、このドメイン知識をキャッチアップしなければ価値のある仕事はできません。

ハードワーク力

ベンチャー企業ということもあり、先輩方もかなり年齢が上の方もみんなハードワーカーでした。
そのため、若いからとちょっとハードワークしたところでアドバンテージにはなりません。
能力が高いだけでなく労働時間も長い人がバリバリに成果を出していました。

戦える領域はどこだ?

強者の先輩エンジニアの方々と開発者として正面から戦ったら勝ち目はありません。
その中で私が配属されたチームで戦える領域を見つけるキッカケがありました。

当時のチームは社内でも大規模な方で、社員に加えて業務委託の方にも協力していただいていました。業務委託の方も私から見ればエンジニアとしては強者なのですが、彼らは協力しているという立場上、社員に意思決定を委ねる必要がありました。
そのため、先輩のいない時には社員である私に意思決定を委ねられるということが度々ありました。

チームの中では小さいな意思決定であるとはいえ、業務委託の方の持っている情報を細かく共有いただき、どのようなアプローチが考えられるかのアイデアも伺い、最後の判断は自分で行うというのは、ペーペーの新人である私にとっては非常に難しい状況でしたが、とても貴重な経験でした。

その経験を経て、技術的な能力に欠けていても、意思決定をすることは出来るし、意思決定をすることが短時間に急激なキャッチアップをするには有効であるということも実感しました。

そして、自分で意思決定をする機会を作るために、チームの仕事の一部を丸っと任せてもらうように働きかけていきました。
その詳細については先日の記事をお読みいただければと思います。

〇現在は強者はライバルではなく味方になった

自分の戦える領域を見つけて、大きな案件を任せてもらい、経験を積み重ねることで、入社当初に思い描いていた『誰かの課題を解決出来るようなプロダクトを自分の手で作れるようになる』という目標は達成できました。

また、自分は『顧客の要望を機能に落とし込む』ということが得意で好きということがわかり、自ら手を動かし実装するだけでなく、要件定義や設計などのシステム開発の上流を行い、開発はチームのメンバーで分担して行うというチーム開発をリードすることも得意になり、ライバルとして戦う相手であった強者のエンジニア達は今では味方として見れるようになりました。

それぞれの強者たちを味方として見るようになると、それぞれの特性を理解し何を任せるとパフォーマンスを最大化出来るかもわかるようになりました。

強者と真っ向から勝負することを避けることで、自分なりの戦い方を身に着けることができ、今は自分のチームで自分達のプロダクトを成長させるというミッションを担っています。
以前の自分の成長を追い求める戦いのように単純なものではなく、様々な障壁が立ちはだかっています。

この壁を乗り越えていくために、どのような局地戦を繰り広げ、何で勝負するか、弱者の戦略を駆使して取り組んでいきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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